損金の回復(取り返し)について
損金を取り返すにはどうすればいいのでしょうか?
基本的には民事訴訟(損害賠償請求)が絶対条件になります。
国内の先物取引に関しては代理人として弁護士に依頼しないと取り返すことは不可能です。
ただし、相当に精通している弁護士に依頼しないと取り返せる金額に大きな差がでます。特に地方の方の場合に近くの精通していない弁護士に相談して「取り返すことは難しい」「自己責任」などと諦めるように言われたり、裁判しても低額での和解をさせられるケースもあります。これも一種の二次被害ですね。
取り返すためのポイント
取引を継続中の場合には、相談した弁護士から、録音テープの撮り方についての説明は必須です。次に取引を終了させますがその時の録音は特に重要になります。取引を終了した後の方は、法定帳簿を先物業者から取り寄せして帳簿の中身を精査した上で依頼を受けれるのかについて説明があることになります。少なくともこの三点は絶対条件になります。録音も撮らず、法定帳簿も確認しないで引き受けるのは論外ですので十分に気をつけて下さい。
なぜ、精通している弁護士に依頼しないとダメなのか?
先物会社には先物取引専門の顧問弁護士がいるからです。
さらに、先物会社の営業マンには色々な書類に署名、押印をさせられています、それと先物会社には先物取引に関するあらゆるデータがあるからです。
どこで見極めをするべきなのか?
お医者様の場合ですと、内科、耳鼻科、歯医者などと専門性を明らかにしていますので大丈夫なのですが、弁護士は専門分野についてわからない先生が多いのが事実です。
ホームページなどで確認すればある程度はわかりますが、何でも取り扱っている先生は専門性が少ないと思われます。
弁護士との相性についても考えないといけません(実はこれが一番大きなポイントかもしれません)。裁判の報告などについても書面を送ってくるだけでなく、依頼者が理解できるように説明することができる先生かは大事なポイントです。通常、弁護士に依頼してから裁判が終わるまでは1年~1年半は必要です。高裁まで行くとさらに半年は必要になります。
地方の方も諦めずに精通している弁護士に依頼するようにして下さい。弁護士との面談も一回で終わることが多く、後はメール、ファックス、手紙、電話などで対応してくれます。もちろん裁判所へは弁護士が行きます(最近は電話会議での対応もあり、実際に弁護士が裁判所へ行く回数も2~3回が多いようです)依頼者が裁判所へ行くのは証人尋問の一回だけのケースが多いようです。
つまり、地方の方が東京や大阪の精通している弁護士に依頼するとしても一度の面談で済むので面倒と思わずに行くべきです。
(地方に先物取引に精通している弁護士がいないとは言いませんがかなり少ないと思います)
また、ホームページで取り返せた成功例だけを掲載している事務所にも注意が必要です。100戦100勝などあるはずもないのに引き受けた事案はすべて取り返せたと誤解させるのも如何かと思います。
高いお金を支払うわけですから相談時には遠慮なく専門性などについては確認しましょう。
確認事項
①お願いする事案について何件ぐらい取り扱ったことがあるのか
②ここ一年ではどのくらい取り扱ったのか(古い事例はあまり参考にはなりません)
③和解でなく判決までいった事例は何件あるのか
(判決事例があれば判決文などを見せてもらいましょう)
④この先生との相性はどうだろうか?
少なくともこのぐらいは確認して下さい。
専門性を重要視する大きな理由の一つに相手には精通した弁護士がいるだけでなく先物会社には先物取引に関するあらゆるデータがあり精通していないと負ける可能性があるからです。
「少しでもおかしい」と思う方は相談して下さい。
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