先物情報、先物被害 3月7日
投資被害について
ニューヨークダウは9ドル高
6日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は9.36ドル高の24884.12、ナスダックは41.30ポイント高の7372.01で取引を終了した。
韓国と北朝鮮が4月末の首脳会談開催に合意し、地政学リスクの後退で買いが先行した。しかし、トランプ大統領が鉄鋼・アルミニウムへの関税導入を強行した場合、コーン国家経済会議委員長が辞任するとの思惑が報じられ下落に転じた。その後ハイテク株を中心に再び上昇したが、関税への警戒感から上値の重い展開となった。
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円14銭で引けた。
米朝関係の改善を期待し、リスク選好の動きが優勢となった。しかし、トランプ米大統領が先週発表した鉄鋼・アルミニウムの輸入関税計画を巡り意見が分かれ、発動された場合コーンNEC委員長が辞任する可能性が浮上するとリスク回避の円買いが強まった。その後、パーデュー上院議員が、「トランプ大統領は輸入関税を修正することにオープン」との発言が報じられたことで、警戒感はやや後退した。
ニューヨーク原油先物4月限は上昇一服、原油4月限終値は62.60ドル、プラス0.03ドル。
時間外取引を含めて一時63.24ドルまで買われたが、米トランプ政権は鉄鋼・アルミニウムに対する輸入関税を導入する可能性があり、貿易戦争に対する警戒感は消えていないことから、原油先物は上げ渋った。ただ、為替相場はユーロ高・ドル安に振れており、欧米の株式市場は安定していることから、押し目買いの興味は残されているようだ。
先週1日にかけて強含んだドルインデックスは軟化しており、90を下回る水準で推移。2017年以降のドル安局面が一巡した後は安値もみ合いを続けている。
EIAは2018年と2019年の米原油生産量見通しを引き上げており、2018年の生産量は前回の月報から1.0%増の日量1070万バレルとされた。2019年は0.8%増の同1127万バレル。2019年1-3月期にかけて日量1130万バレルまで拡大した後は一時的に増産ペースが停滞すると見通されているが、シェールオイルの増産が続くなかで2019年10-12月期にかけては再び上向くと想定されている。
イラン核合意が破綻の危機にあることや、米国がベネズエラに対する追加制裁を検討していることは相場を下支えしている。米国は5月にイランに対する制裁解除を維持するかどうか決定する。制裁を再開するとイラン核合意は破綻する。ベネズエラに対して、米国は石油の禁輸を含めた制裁を検討していると伝わっている。
ニューヨーク金先物4月限は反発、4月限終値は1335.20ドル、プラス15.30ドル。
時間外取引を含めて一時1339.90ドルまで買われた。為替相場がユーロ高・ドル安に振れたことや、貿易戦争拡大に対する警戒感は残されていることが要因。米国株が一時反落したことも金買いにつながったようだ。トランプ大統領は「米国は輸入関税の適用以外の選択肢はない」との見解を表明しており、安全逃避的な金買いがただちに縮小する可能性は低いとの声が聞かれている。
立会時間は、ユーロ高を受けて時間外取引の高値を突破し、テクニカル要因の買いなどが入って上値を伸ばした。2月26日以来の高値1339.9ドルまで上昇した。
北朝鮮が非核化に向けて対話する意向を示し、リスク選好のユーロ高となったことなどが支援要因となった。トランプ米大統領は「進展の可能性」がみられているとの見方を示しており、今後の対話の行方が焦点になりそうだ。