先物被害、先物情報 3月28日
投資被害について
ニューヨークダウは669ドル高
27日の米国株式相場は下落。ダウ平均は344.89ドル安の23857.71、ナスダックは211.74ポイント安の7008.81で取引を終了した。
朝方は買いが先行したものの、3月消費者信頼感指数が事前予想を下回り上値の重い動きとなった。午後に入って米アリゾナ州が配車サービスのウーバーに対して州内道路での自動運転車運用の無期限停止を命令したことをきっかけに、半導体関連株が急落。この動きがハイテクセクター全体に広がる形となり、引けにかけてナスダックは3%近い大幅下落となった。
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円35銭で取引を終えた。
米中貿易戦争への懸念が緩和されたことや、米住宅価格指数が予想を上回ったため、一時ドル買いが優勢となった。しかし、その後発表された3月リッチモンド連銀製造業指数と3月消費者信頼感指数は予想を下回り、午後に入って株式相場が下落に転じると、リスク回避の円買いや米債利回りの低下に伴うドル売りが再燃した。
ニューヨーク原油先物5月限は続落、原油5月限終値は65.25ドル、マイナス0.30ドル。
時間外取引を含めて一時64.53ドルまで売られた。原油在庫増加の思惑が広がったことが要因。時間外の下げは株安によるものとみられている。供給不安は緩和されているものの、需要増につながる材料が少なかったことから、利食い売りがやや目立った。ただし、主要産油国による減産体制は2019年以降も維持されるとの思惑は残されており、押し目買いの興味は失われていないようだ。
月末・四半期末で調整含みとなるなか、米週間石油在庫統計の発表を控えて利益確定の売りが優勢となった。米原油在庫の市場予想は前週比85万バレル増。米国の製油所は定期改修を終えて通常の操業を再開しつつあるものの、原油消費量は伸びないと想定されている。シェールオイルの増産を背景に米原油生産量は増加を続ける見通し。週次の統計では過去最高水準の更新が続いている。
米株式市場が軟調だったことやドル高も圧迫要因。トランプ政権が中国と貿易戦争を始めたことから投資家心理が悪化しており、株式市場の上値は重い。ドルインデックスは反発したが、年初からの安値もみ合いレンジを維持している。
イランやベネズエラなど主要な産油国に供給不安がつきまとっていることは支援要 因。米国は5月にもイランに対する経済制裁を再開すると警戒されているほか、経済危機のベネズエラでは原油生産量の減少に歯止めがかからない。石油輸出国機構やロシアなどが協調減産を来年にかけても延長する可能性があることも相場を下支えした。
サウジアラビアのサルマン皇太子は、世界的な原油供給を調整するため10-20年規模の長期的な主要産油国の連携を模索しているとロイター通信に語った。この構想にはロシアが含まれており、大枠での合意には至っている。詳細に関する協議は今後行われる。
時間外取引で5月限は買いが優勢。通常取引の開始に向けて66.41ドルまで上昇した。ただ、66ドル半ばの抵抗感は健在で、弾き返されるとマイナス転換し、64.74ドルまで下落した。
ニューヨーク金先物6月限は反落、金6月限終値は1347.90ドル、マイナス13.00ドル。
時間外取引を含めて1345.40ドルまで売られた。米中貿易摩擦の激化に対する投資家の警戒感は低下したことが要因。ただし、米国株が引けにかけて大きく下げていることから、通常取引終了後に1351.20ドルまで戻す場面があった。
欧州時間に入ると、ユーロ安を受けて戻り売り圧力が強まった。ポンド主導でドル高に振れたことを受けて上げ一服となった。ポンドはテクニカル要因の売りが出て下落した。一方、米株価は戻りを売られて急落した。