10月23日
投資被害について
ニューヨークダウは126ドル安、決算発表を見極めたいムードに
米国株式相場はまちまち。ダウ平均は126.93ドル安の25317.41、ナスダックは19.60ポイント高の7468.63で取引を終了した。
朝方は、中国株の上昇を受けて買いが先行したものの、7-9月期決算発表を見極めたいとの思惑や、トルコ政府の発表を明日に控えてサウジアラビアを巡る地政学リスクへの警戒感から上げ幅を縮小し、小動きとなった。
22日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円82銭で引けた。
予想を下回った米国の9月シカゴ連銀全米活動指数を受けて、ドル売りが優勢となったが、対欧州通貨でのドル高に連れドル買い・円売りが優勢となった。
ニューヨーク原油先物12月限は小幅続伸、原油12月限終値は69.36ドル、プラス0.08ドル。
再来週から米国がイラン制裁の第2弾を開始することで供給不足が警戒されているものの、サウジアラビアのファリハ・エネルギー相が1973年の第1次オイルショックのような禁輸を行う意図はないとあらためて表明したうえで、増産すると発言したことが上値を抑制した。サウジに批判的だったジャーナリストのカショギ氏死亡を巡って、各国が対サウジ制裁に動いた場合、サウジが原油を武器として利用することが警戒されているものの、ファリハ氏はその意向はないと明言した。米国の複数の議員はサウジに対する制裁が必要であると主張している。
来月4日以降、イランと石油取引を行う企業は米国の制裁対象となる。米国は制裁の一環としてイランの原油輸出をできる限りゼロにしようとしており、各国はイランとの取引を縮小している。ただ、中国やインドなどの企業が米国に従って完全にイランと石油取引を停止するのか不透明。米国は原油高を警戒して、イランに対する石油制裁の一部緩和も検討しているが、今のところ正式な発表はない。
サウジ・エネルギー相によると、現在のサウジの生産量は日量1070万バレルだが、まもなく同1100万バレルへ増産し、イランやベネズエラの減産の穴埋めを続ける。サウジの生産能力は日量1200万バレルであるとも述べた。ただ、リビアやナイジェリアにも減産リスクがあり、「日量300万バレルが消失すると、われわれに補填することはできない。原油の備蓄を使わざるを得ない」と語った。
ニューヨーク金先物12月限は弱含み、金12月限終値は1224.60ドル、マイナス4.10ドル。
金12月限は、続落。時間外取引では1225.2~1232.6ドルのレンジで推移、前日比3.2ドル安の1225.5ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、押し目買いが入ったが、戻りは売られた。その後は、中国の民間支援発表を受けてリスク選好の動きとなるなか、欧州時間からドル高に振れたことを受けて軟調となった。
ドル高や米株価の序盤の上昇が圧迫要因になった。中国政府が、民間企業を対象とした支援策を強化すると発表し、リスク選好の動きとなった。ただ米株価は序盤に上昇したが、決算に対する警戒感から戻りを売られた。