ジャパンライフ 捜査へ 預託商法、特商法違反容疑
ジャパンライフ 債務超過認識後も勧誘 事実隠した疑い、警視庁など捜索
平成31年4月26日
配信元:日経新聞
磁気治療器などの預託商法を展開し破綻した「ジャパンライフ」(東京、破産手続き中)が、公認会計士による監査で債務超過の状態と指摘を受けた後も、新規に顧客を勧誘していたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁などの合同捜査本部は、同社が財務状況の悪化を認識しながら契約を進めたとみて調べている。
合同捜査本部は同日、創業者の山口隆祥元会長(77)の関係先など約30カ所について、特定商取引法違反(事実の不告知)容疑で家宅捜索した。押収資料の分析や山口元会長らへの事情聴取を進め、勧誘や契約の実態解明を進める。
捜査関係者や消費者庁によると、ジャパンライフは同庁の指導により2017年に公認会計士の監査を受けた。その結果、負債の過少計上などが判明。15年度末時点で266億円と大幅な債務超過だったことが確認され、公認会計士は17年7月に同社の取締役会に報告した。
しかし、同社はその後も債務超過を告げずに新規顧客の勧誘を続けたとされる。愛知県の70代男性は17年10月に勧誘を受け、商品の購入費として約2700万円を同社へ送金した。同社は直後の同年12月に2度の不渡りを出して銀行取引停止となり、事実上倒産した。
家宅捜索容疑は17年8月ごろ、都内の60代女性と契約する際、財務状況が債務超過だったことを故意に告げなかった疑い。同社は約7千人の顧客から約2400億円を集めたが、資産は4億円程度にとどまる。破産管財人は顧客への配当は難しい見通しを明らかにしている。
ジャパンライフの残資産は4億円 顧客への配当難しく
平成30年11月12日
配信元:日経新聞
磁気治療器などの預託商法を展開していたジャパンライフ(東京、破産手続き中)の第1回の債権者集会が12日、東京都内で開かれた。同社は全国で約7千人の顧客を抱え、負債総額は約2400億円に上る。どの程度配当されるか破産手続きの行方が注目され、会場には多くの債権者らが足を運んだ。
警視庁などは特定商取引法違反容疑(不実の告知)を視野に捜査を進める方針だ。
債権者集会は破産手続きが係属する東京地裁の管理下で開かれた。終了後、記者会見した被害対策弁護団によると、同社の資産は不動産を売却しても最大で4億~5億円。顧客の債権より弁済が優先される従業員への未払い給与などが約10億円に上り、顧客への配当は厳しい状況だという。
債権者集会にはジャパンライフの元会長、山口隆祥氏も出席し、冒頭で謝罪した。しかし、弁護団からの質問には「顧客の健康を守るために努力していた。契約者だっていい思いをした」と発言し、裁判長に制止される場面もあったという。
ジャパンライフは1975年設立。顧客に磁石を埋め込んだネックレスや健康補助食品などの購入を勧め、同社を介して別の顧客にレンタルすれば年6%の収入が得られるとする預託商法を展開した。新しい顧客を勧誘すれば配当が増える仕組みがあり、消費者庁は連鎖販売取引(マルチ商法)と認定していた。
同社は2017年3月期末には338億円の債務超過に転落。その事実を隠して顧客の勧誘を続けていたとされる。
警視庁は、既に同社の破産管財人から関係資料の提出を受けた。今後、顧客が多く住む愛知県警など各地の警察当局と連携し、特商法違反などの疑いで捜査を進める。
同社は、特商法や特定商品預託法に違反しているとして16年12月以降、消費者庁から4回の一部業務停止命令を受けた。17年12月に事実上の経営破綻となり、今年3月に東京地裁が破産手続きの開始を決定した。
同社を巡っては、愛知県の被害対策弁護団が17年12月、同社や経営者らについて特商法違反や詐欺などの疑いで愛知県警に告発状を提出したほか、契約者が損害賠償を求めて同社側を提訴する動きが全国で相次いでいる。
ジャパンライフ 捜査へ 預託商法、特商法違反容疑
平成30年11月9日
配信元:毎日新聞
磁石を埋め込んだ健康グッズの預託商法を展開していた「ジャパンライフ」(本社・東京都、破産手続き中)について、警視庁は特定商取引法違反(不実の告知)容疑などで捜査する方針を固めた。捜査関係者への取材で判明した。同社の顧客は全国約6800人、負債総額は約2400億円に上るとされ、巨額の消費者被害は刑事事件に発展する見通しとなった。
捜査関係者によると、ジャパンライフは債務超過に陥った事実を隠して顧客を勧誘した疑いがある。警視庁は近く、同社の破産管財人に関係資料の提出を求める方針。被害者が多い愛知などの各県警と協力しながら、詐欺容疑も視野に捜査を進める。
預託商法は、顧客に磁石付きネックレスなどのグッズを数百万円で購入させる一方、同社がそのグッズを第三者に貸し出すことで、顧客にレンタル料(配当)を支払う仕組みだった。新しい顧客を勧誘すれば受け取る配当が増える仕組みもあり、被害者の顧客の中には、親しい人を誘い、被害者を増やしてしまったケースもあった。消費者庁は連鎖販売取引(マルチ商法)と認定していた。
同社は2016年12月以降、消費者庁から4回の一部業務停止命令を受けた。17年12月に経営破綻し、今年3月に東京地裁が破産手続きの開始を決定。同社役員の男性は今年1月、毎日新聞の取材に対し「法律に合わせてやり方を変えており、違反の事実はない」と違法性を否定していた。
同様の消費者被害としては、11年に経営破綻した和牛商法「安愚楽(あぐら)牧場」の被害者約7万3000人、総額約4300億円に次ぐ規模で各地で被害弁護団が結成されている。
ジャパンライフ
社長・会長を務めた山口隆祥(たかよし)氏(76)が1975年に高級羽毛布団や健康器具の製造販売業として設立した。85年には売上高1509億円を計上したが、近年は200億円台で推移。2017年3月期は338億円の債務超過に陥っていた。37都道府県に約80店を展開していた。
山口氏は70年代から空気清浄機などの販売会社を経営していたが、「マルチ商法まがい」との批判を浴び、75年には国会に参考人招致されている。
ジャパンライフ株式会社と言う法人は破産になりますので、損害賠償請求は不可能になりますが、代表取締役社長、取締役に対しては裁判で返金請求を求めることは可能です。
「どうせとれない」「裁判しても無駄」と考える方が多いと思いますが、取り返すためには裁判所で判断してもらい取り返す権利を得ることが絶対条件になります。
警察が関与するほどの事案ですので悪質性は極めて高く民事上で争う点も少ないのではないでしょうか。
まずは、民事裁判で取り返す権利(債務名義、基本的に10年間有効でさらに期間を延ばすことも可能)を得て、強制的に差し押さえを考えるのも選択肢の一つになります。
精通していないと逆効果になり本当なら取り返せるお金も取り返せない二次被害になりますので、十分に確認してから依頼して下さい。
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