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11月29日

投資被害について


ニューヨークダウは617ドル高、FRB議長発言を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は617.70ドル高の25366.43、ナスダックは208.89ポイント高の7291.59で取引を終了した。
米中首脳会談での貿易交渉進展に楽観的な見方が広がり、買いが先行。パウエルFRB議長の講演では、足元の金利水準が中立を僅かに下回るとの考えが示された。追加利上げ見通しが大きく後退し、発表後に株価は一段高となり、引けにかけて上げ幅を拡大する展開となった。

28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円67銭で引けた。
米中貿易摩擦改善への期待にリスク選好のドル買い・円売り先行で始まった。その後、米新築住宅販売件数が予想を下回ったほか、地区製造業が鈍化、さらに、パウエル米連邦準備制度理事会議長は講演で「金利は中立とされる水準をやや下回る」と、タカ派姿勢を弱めたため、利上げ打ち止めも近いとの観測が強まりドル売りに拍車がかかった。


ニューヨーク原油先物1月限は下落、原油1月限終値は50.29ドル、マイナス1.27ドル。

米エネルギー情報局が発表した週報で、米原油在庫が市場予想以上に増加し、10週連続の増加となったことが重しとなった。米製油所稼働率は95.6%まで上昇し、定期改修による原油消費量の落ち込みはほぼ解消されているものの、米原油生産量が過去最高水準の日量1170万バレルを維持するなかで、原油在庫の積み増しが続いている。

米連邦公開市場委員会は段階的に利上げを続けてきたが、パウエル米連邦準備理事会が「政策に既定路線はない」、「利上げの影響は不確実」、 「利上げの影響が顕在化するまで1年以上かかる可能性がある」などと語ったことは、追加利上げに慎重であると受け止められ、金融市場ではドル安や株高に振れた。ただ、ドル安や株高は原油高につながらず。パウエルFRB議長は米国の堅調な成長が継続するとの見通しを示した反面、利上げスタンスがハト派寄りに傾いたとの印象を与えたことで、景気減速懸念を否定せずに追認する格好となり、原油価格を圧迫した。

来週の石油輸出国機構総会で、減産が合意に至るのか不透明であることも引き続き重しとなっている。米国が対イランの石油制裁を一時緩和したことや、世界的な景気減速による石油需要の下振れ懸念を背景に、主要な産油国は供給過剰を警戒しているものの、トランプ米大統領はOPECに減産しないようけん制している。

時間外取引で1月限は52.56ドルまで堅調に推移したが、通常取引の開始に向けて失速し、マイナス転換した。通常取引前半には買いが盛り返し、52.14ドルまでプラス転換したものの、引けにかけては再び売りに押され、50.07ドルまで下落した。


金先物2月限は反発、金2月限終値は1229.80ドル、プラス9.90ドル。

金12月限は、反発。時間外取引では1211.9~1215.1ドルのレンジで推移、前日比0.1ドル高の1213.5ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、ユーロの小動きを受け、もみ合いとなった。

立会時間は、イングランド銀行の報告書を受けてポンド安となったことが圧迫要因となり、1210.5ドルまで下落した。その後は、パウエル米連邦準備理事会議長の発言を受けて利上げ終了前倒しが意識され、ドル安に振れたことをきっかけに地合いを引き締めると、時間外取引の高値を突破し、1227.7ドルまで上昇した。

米連邦準備理事会のパウエル議長は、政策金利は中立金利を「若干下回る」水準にあるとの認識を示した。これまで中立水準にはおそらく「程遠い」との見方が示されており、利上げ終了時期が早まった可能性を示唆した。一方、イングランド銀行の報告書では、欧州連合離脱で無秩序な離脱に至る場合、英経済は少なくとも第2次世界大戦以降で最悪の不況に陥る恐れがあると警告した。