3月15日
投資被害について
ニューヨークダウ7ドル高、米中交渉やEU離脱への様子見ムード強まる
米国株式相場はまちまち。
ダウ平均は7.05ドル高の25709.94、ナスダックは12.50ポイント安の7630.91で取引を終了した中国の2月鉱工業生産が予想を下振れ、世界経済減速への懸念から、前日終値を挟んで揉み合う展開となった。貿易摩擦を巡る米中首脳会談の開催が4月以降に延期されたほか、英議会でEU離脱期限延長案が可決されたことで、今後の展開を見極めたいとの思惑もあり、小動きに終始した。
14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円67銭で引けた。
予想を上回った米輸入物価指数で米債利回りが上昇、ドル買いが優勢となったほか、日銀が金融政策決定会合でハト派方針を強めるとの思惑に円売りが優勢となった。
ニューヨーク原油先物4月限は小幅高、原油4月限終値は58.61ドル、0.35ドル高。
米国は季節的にガソリン需要が高まり始める時期を迎えており、石油輸出国機構が需要期を通じて協調減産を続ける可能性があることも影響して、供給ひっ迫懸念が相場を押し上げた。1月以降、米国の原油と石油製品を合計した石油在庫は引き締まる傾向にある。OPECを中心とした産油国は日量120万バレルの減産を6月まで続ける見通しで、その後も継続する可能性がある。
ただ、早ければ今月中にも貿易戦争を終結させるための米中首脳会談が行われるという報道もあったが、トランプ米大統領と習近平・中国国家主席の会談は少なくとも来月以降と報道されたことが重しとなった。首脳会談の延期報道後、ムニューシン米財務長官は今月に米中首脳会談が行われることはないとの認識を示した。
米中貿易戦争は世界経済を減速させており、早期の終戦が期待されている。減速の中心地であるユーロ圏や中国経済の鈍化が長期化することが警戒されている。堅調だった米経済も不安定化しており、1-3月期の米国内総生産は減速する公算。
ニューヨーク金先物4月限は反落、金4月限終値は1295.10ドル、14.20ドル安。
ドル高が圧迫要因になった。ポンドは戻りを売られたのち、英下院での離脱延期の採決を控えて下げ一服となった。ただ離脱延期が可決されたが、ポンドの上値は限られた。一方、米中首脳会談が4月に延期されると伝えられた。トランプ米大統領は、中国との通商協議は順調に進捗しているとの認識を示しており、協議の行方が引き続き焦点である。