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5月14日

投資被害について

ニューヨークダウ617ドル安、米中貿易戦争が本格化

米国株式相場は下落

ダウ平均は617.38ドル安の25324.99、ナスダックは269.92ポイント安の7647.02で取引を終了した。中国政府が米国製品600億ドル相当への関税引き上げを6月1日から実施すると表明し、アジア・欧州株がほぼ全面安となり、米国株は大幅下落となった。米国政府は、中国からの輸入品3250億ドル相当への関税引き上げについても検討しており、米中貿易摩擦の長期化や深刻化に対する警戒感から投資家心理が急速に悪化した。

13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円30銭で引けた

米国の制裁関税に対して中国が報復関税を講じる計画を発表したことから、米中貿易摩擦の深刻化を警戒したリスク回避の円買いが強まった。米国の利下げ観測も強まり、ドル売りにも拍車がかかった。その後、トランプ大統領がG20で中国の習主席を会談することを明らかにしたほか、残り3000億ドルの中国製品に対する追加関税の最終決定はしていないことを明らかにすると、警戒感がいくらか後退し下げが一段落した。


ニューヨーク原油先物6月限は続落、原油6月限終値は61.04ドル、0.62ドル安

先週行われた米中通商協議が不調に終わり、両国が敵対的な関税の引き上げを再開することが金融市場全体を圧迫し、株安に連動して原油価格も下げた。世界経済が景気減速にとどまらず、景気後退に陥るとの懸念が高まっている。米中の石油需要は世界全体の約3割を占める。

米国は中国からの輸入品2000億ドル分に対する関税を10%から25%に引き上げているほか、約3000億ドル分の中国からの輸入品についても関税を引き上げる手続きに入っている。中国は米国からの輸入品600億ドル相当についての追加関税を最大25%に引き上げる。

ただ、アラブ首長国連邦のフジャイラ沖合で商船4隻が妨害行為の標的となったことを手がかりに上昇する場面があった。この4隻にはサウジアラビアのタンカー2隻が含まれる。サウジアラビアのファリハ・エネルギー相は妨害行為は意図的であったとの認識を示した。米国とイランの対立が深刻化するなかで、今回の妨害行為の背景にイランが存在することが疑われている。

米エネルギー情報局が発表した掘削生産性報告で、6月の米主要7地域のシェールオイル生産量は前月比8万3000バレル増の日量849万5000バレルまで拡大するとの見通しが示された。昨年終盤から掘削作業は手控えられているが、掘削済み坑井を仕上げて完成させることで、増産ペースが維持されている。


ニューヨーク金先物6月限は大幅続伸、金6月限終値は1301.80ドル、14.40ドル高

米国が中国に対する追加関税の詳細を発表する見通しとなり、貿易摩擦に対する懸念が強まった。アジア市場で戻りを売られたが、中国が報復関税を発表すると、株安に振れるなどし、金が急伸した。