5月31日
投資被害について
ニューヨークダウ43ドル高、買い戻し先行も米国債利回りの低下や原油安が相場の重しに
米国株式相場は上昇
ダウ平均は43.47ドル高の25169.88、ナスダックは20.41ポイント高の7567.72で取引を終了した。米長期金利の低下が一服し、金融株などに買い戻しが先行。しかし、中国政府が貿易摩擦の高まりを背景に米国産大豆の購入を保留したことから、投資家心理が悪化した。米長期金利が引けにかけて再び低下したほか、原油相場の下落が嫌気され上値の重い展開となった。
30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円60銭で引けた
米長期金利が下げ止まったため一時ドル買い・円売りが強まった。しかし、米1-3月期コアPCE改定値が予想外に下方修正され3年ぶりの低水準になったことや、4月中古住宅販売が減少したことから、長短金利差の逆転が一段と進み2007年9月来の水準となったため景気後退懸念が強まりドル売り・円買いが再燃した。
ニューヨーク原油先物7月限は大幅続落、原油7月限終値は56.59ドル、2.22ドル安
米株価指数の下値は限定的だったものの、米中貿易摩擦が悪化する方向にあることや、米エネルギー情報局が発表した週報で、原油在庫の減少幅が限られたことが重しとなった。
中国商務省の報道官は、通商協議の合意のためには米国が中国の懸念に対処する必要があり、協議の進展は米国の態度と誠実さに大きくかかっているとの認識を示した。これより先に、張漢暉・外務次官は米国の行動は「経済的テロリズム」だとしている。一方で、ペンス米副大統領は、来月大阪で行われるG20首脳会議で米中首脳会談が行われる可能性があると述べたが、必要であるならば中国に倍以上の関税を課すことを示唆した。
米エネルギー情報局週報では、季節的に製油所への原油投入量は増加しつつあるが、原油在庫の取り崩しは限られた。シェールオイルが増産傾向にあることから、原油生産量は日量1230万バレルと過去最高水準で推移している。石油製品需要は日量2145万8000バレルとかなり堅調だった。ただ、ガソリン需要の4週間移動平均は日量946万バレルと、前年同時期の同967万1000バレルを下回って推移。
ニューヨーク金先物8月限は続伸、金8月限終値は1292.40ドル、6.10ドル高
株安が一服し、リスク回避の動きが一服した。ただ米中の対立に対する懸念を受けて米国債の利回りが低下し、ドル高が一服した。先行き懸念から金が買い戻されて堅調となった。