12月6日
投資被害について
ニューヨークダウ28ドル高、米中協議の不透明感が上値を抑える
米国株式相場は上昇
ダウ平均は28.01ドル高の27677.79、ナスダックは4.03ポイント高の8570.70で取引を終了した。週間新規失業保険申請件数が予想より減少したほか、10月製造業受注が増加に転じ、買いが先行。その後は、米中通商協議の動向を見極めたいとの思惑から下落に転じる場面もあったが、引けにかけて再び上昇した。
5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円92銭まで上昇後、108円75銭で引けた
米10月貿易赤字が予想以上に縮小したほか、米中貿易交渉は成功し、追加関税発動は避けられるとの期待で一時ドル買いが強まった。しかし、米雇用統計への警戒感やペロシ議長が「米下院はトランプ大統領の弾劾決議案を作成する」と表明したことから、警戒感がさらに強まりドル買いは後退した。
ニューヨーク原油先物1月限は横ばい、原油1月限終値は58.43ドル、0.00ドル
石油輸出国機構総会では減産目標を日量50万バレル拡大することが合意に至ったものの、サウジアラビアやロシアを中心とした石油輸出国機構プラスは減産目標以上の過剰な減産を続けてきており、実質的な減産につながらないことから相場の反応は限られた。ブルームバーグの調査によると、石油輸出国機構プラスの8月の減産幅は日量147万2000バレル、9月は同244万4000バレル、10月は同159万2000バレルと、減産目標である同120万バレルを上回っている。9月の減産幅拡大はサウジアラビアの石油施設が攻撃されたことも背景だが、基本的にサウジ一国が積極的に生産量を絞っている。
ロシアのノバク・エネルギー相によると、新たな減産目標は石油輸出国機構プラスの参加国すべてが既存の減産目標を達成した場合に限り、来年1-3月期に行われるという。ただ、一部の参加国から来年6月、あるいは同12月までの延長が提案されている。石油輸出国機構総会の合意内容が6日の石油輸出国機構プラスの総会で批准されなければ、最終的な合意が成立しないことから、不透明感が残っている。
ノバク・エネルギー相は、石油輸出国機構プラスのメンバーが生産量の計算からコンデンセートを除外することで合意に至ったと述べた。コンデンセートは天然ガスを生産する場合に発生する副産物。ロシアのコンデンセートの生産量は日量76万バレルと規模は大きい。
ニューヨーク金先物2月限は小幅高、金2月限終値は1483.10ドル、2.90ドル高
米中の通商協議に対する前向きな発言も出たが、中国が米国の農産物の購入額で対立していると伝えられ、株価の上値が重く、金の押し目を買われた。米国は15日に中国製品に対する追加関税の発動を予定しており、15日までに合意できるかどうかが当面の焦点である。