2月28日
投資被害について
ニューヨークダウ1190ドル安、新たなウイルス感染者の確認を嫌気
米国株式相場は下落
ダウ平均は1190.95ドル安の25766.64、ナスダックは414.29ポイント安の8566.48で取引を終了した。米カリフォルニア州で新型コロナウイルスの感染者が確認されるなど、同ウイルスの蔓延による世界経済への影響懸念から売りが先行。投資家心理の悪化が続いているほか、原油相場の下落や米長期金利の低下も重なり、大幅下落となった。
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は109円58銭で引けた
米国の1月耐久財受注速報値、1月中古住宅販売成約指数、2月カンザスシティ連銀製造業活動が軒並み予想を上回ったためドル・買いが優勢となった。その後、世界的な新型肺炎の拡大で経済が景気後退に陥るとの懸念や企業の業績を引き下げるとの警戒感が強まり株安に連れたリスク回避の円買い、早期の利下げ観測に伴うドル売りに拍車がかかった。
ニューヨーク原油先物4月限は大幅続落、原油4月限終値は47.09ドル、1.64ドル安
米カリフォルニア州で感染源が不明な新型肺炎の感染者が見つかったことで、すでに感染が拡大している可能性があることが意識された。この患者は感染が拡大している地域への渡航歴がなく、他の感染者との接触もないことから、市中感染が始まっている恐れがある。米カリフォルニア州のニューサム知事は、新型肺炎の感染が疑われる8400人の経過観察を行っているとも発表した。感染を回避するため外出が手控えられ、ガソリン需要は減少する見通し。
新型肺炎の蔓延によって消費が落ち込み、減速する米経済がさらに失速することによる石油需要の減少も警戒されている。米中貿易戦争を背景に米企業の設備投資は停滞しており、景気を支えてきた消費が鈍化すると米経済の屋台骨が揺らぐ。トランプ米大統領は米連邦準備理事会に追加利下げを要求している。
ニューヨーク金先物4月限は伸び悩み、金4月限終値は1642.50ドル、0.60ドル安
トランプ米大統領は、新型コロナウイルスが米国人にもたらすリスクは「依然として非常に低い」との認識を示したが、米疾病対策センターは国内のコミュニティーでの感染拡大の可能性を警告した。パンデミックに対する懸念からドル安に振れ、金の支援要因になった。ただ株価が急落すると、換金売りが出て上げ一服となった。