4月9日
投資被害について
ニューヨークダウ779ドル高、サンダース氏の大統領選撤退を材料視
米国株式相場は上昇
ダウ平均は779.71ドル高の23433.57ドル、ナスダックは203.64ポイント高の8090.90ポイントで取引を終了した。
米国経済の早期再開期待や第4弾経済支援策への期待から買いが先行した。ニューヨーク州などで新型コロナウイルスの感染者・死亡者数がピークに達しつつあることも引き続き好感された。その後、民主党大統領候補で急進派で社会主義者として知られるサンダース氏が大統領選撤退を発表したほか、ロシアが原油協調減産で合意したとする報道を受けた原油価格の急伸を受けて上昇幅を広げた。
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は108円85銭で引けた
新型ウイルス対処で、米国が第4弾支援策を検討していることや、感染症の専門家で、米政権のコロナウイルス対策本部の主要メンバーのひとりであるファウチ氏が現時点での死亡者数が従来予想されていた20万人を下回る可能性がありピークに近いとの考えを示したため早期の経済再開への期待にリスク選好の動きが強まった。株式相場の失速で一時リスク選好の動きが後退したが、協調減産の可能性を期待した原油高や民主党候補サンダース氏の大統領選撤退を受けた株高に連れ、リスク選好の動きが再燃して引けた。
ニューヨーク原油先物5月限は反発、原油5月限終値は25.09ドル、1.46ドル高
9日に予定されている石油輸出国機構加盟国を中心としたオンライン会合で、前例のない規模の協調減産が合意に至ることが期待されている。新型コロナウイルスによる需要の崩壊で過剰な在庫が積み上がっており、備蓄能力を使い切る前に生産量を抑制することが急務となっている。アルジェリアのアルカブ・エネルギー相は「会合は間違いなく有益なものとなる」、「減産規模は日量1000万バレルに達する可能性がある」と述べた。
石油輸出国機構プラスの舵取り役であるサウジアラビアやロシアは先月の会合後に対立を強めていたものの、米国の仲介もあって減産協議を再開することになった。ただ、ロシアやサウジは、米国が生産量を調整することが協調減産の条件であるとしている。9日の会合には米国、英国、ノルウェー、カナダなどが招待されているほか、10日には臨時のG20エネルギー相会合が行われる。G20の議長国であるサウジアラビアが発表した。
テキサス鉄道委員会は石油輸出国機構加盟国やその他の産油国は少なくとも日量2000万バレルの生産量を削減する必要があると述べた。シットン委員長によると、米石油企業は組織的に今後数カ月間で日量400万バレルを減産する可能性があるという。パイオニア・ナチュラル・リソーシズやパースリー・エナジーは減産を提案しており、同委員会は来週減産を協議する予定。
米エネルギー情報局が発表した週報では、米原油生産量が前週比60万バレル減の日量1240万バレルとなった。原油安による減産がすでに始まっている。外出制限でガソリン需要がほぼ半減していることから、製油所稼働率は75.6%まで急低下。前週は82.3%だった。原油輸入量は日量587万4000バレルまで減少。
ニューヨーク金先物6月限はもみ合い、金6月限終値は1684.30、0.60ドル高
新型コロナウイルスの終息期待などを背景に堅調となった。ニューヨークで死者数が増加したが、新たな感染者は減少した。ただ行動規制を緩和した場合、コロナ流行の第2波が警戒されており、先行き懸念が残っている。