10月23日
投資被害について
ニューヨークダウ152ドル高、良好な経済指標や経済対策交渉進展を好感
米国株式相場は反発
ダウ平均は152.84ドル高の28363.66ドル、ナスダックは21.31ポイント高の11506.01ポイントで取引を終了した。
新規失業保険申請件数が減少し経済封鎖が始まった3月以降で最小となるなど、良好な経済指標を好感し上昇して寄り付いた。その後、追加経済対策を巡り不透明感から一時下落する局面もあったが民主党のペロシ下院議長が合意に楽観的な見通しを示すと引けにかけて一段高となった。
22日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円90銭で引けた
先週分新規失業保険申請件数の減少や、9月中古住宅販売件数は市場予想を上回ったことが意識されたが、追加経済対策を巡る協議で民主党のペロシ下院議長が楽観的な見通しを示したことも好感され、米債利回り上昇に伴うドル買いが強まった。ただ、クドロー国家経済会議委員長が、「大きな政策相違が解決される可能性は低い」との考えを示すとドルは上げ渋った。
ニューヨーク原油先物12月限は反発、原油12月限終値は40.64ドル、0.61ドル高
米国の追加景気対策が近々合意に至ると期待されていることが相場を押し上げた。民主党のペロシ下院議長はトランプ政権との協議は進展しており、経済対策法案が「非常に近く」まとまる可能性があると語った。米経済は回復軌道にあるものの、コロナショック後の回復は遅れており、追加刺激策を望む声が根強い。
ロシアのプーチン大統領が現行の減産目標を維持し、来年1月から予定されている増産を見送る可能性を示唆したことも支援要因。必要であれば減産も可能であるとの認識を示したが、現時点でその必要はないと語った。来月の石油輸出国機構総会までまだ期間はあるものの、サウジアラビアやロシアは増産見送りで固まりつつあるもよう。新型コロナウイルスの再流行で需要下振れ懸念が高まっており、ロシアやサウジアラビアを中心とした石油輸出国機構プラスは軌道修正を迫られている。
欧州を中心として新型コロナウイルスが再流行しており、英国、フランス、ドイツなど主要国の新規感染者数は過去最多を更新する傾向にある。経済活動が一部規制されているが、感染拡大が抑制されている兆候はまだみられない。中東ではイランで新型肺炎の再流行が鮮明。サウジアラビアで流行は下火となりつつある。
ニューヨーク金先物12月限は反落、金12月限終値は1904.60ドル、24.90ドル安
米国の追加経済対策の協議は継続したが、ペロシ米下院議長が合意しても議会通過は米大統領選後になるとの見方を示したことから、株安に転じ、リスク回避のドル高に転じたことが圧迫要因になった。ニューヨーク市場では追加経済対策の合意期待から株高に転じたが、欧州の新型コロナウイルスの感染再拡大を受けてユーロ安に振れたことが金の圧迫要因になった。