9月16日
投資被害について
ニューヨークダウ236ドル高、景気回復の失速懸念が後退
米国株式市場は反発
ダウ平均は236.82ドル高の34814.39ドル、ナスダックは123.77ポイント高の15161.53で取引を終了した。
新型コロナウイルスのデルタ変異株流行や財政支援の縮小に伴う景気回復の失速懸念が根強く、寄り付き後、小幅下落。しかし、9月ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想のほぼ2倍に上昇したほか、原油高でエネルギー関連株が上昇すると警戒感が緩和し、上昇に転じた。引けにかけて上げ幅をさらに拡大。
15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円38銭で引けた
米連邦準備制度理事会が資産購入縮小を先送りするとの見方や、米8月輸入物価指数が予想外のマイナスとなったため一時ドル売りが強まった。ただ、9月ニューヨーク連銀製造業景気指数は予想外に上昇し、長期金利が上昇に転じるとドル買いが再燃。また、黒田日銀総裁が必要なら緩和措置の強化も辞さない姿勢を見せたことや株高を意識したリスク選好の円売りも強まった。
ニューヨーク原油先物10月限は大幅高、原油10月限終値は72.61ドル、2.15ドル高
米エネルギー情報局が発表した週報で、原油や石油製品の在庫が減少したことが相場を押し上げた。先月末のハリケーン「アイダ」によって石油生産施設が被害を受けた後、復旧が遅れていることが背景。熱帯性暴風雨「ニコラス」も復旧作業を停滞させたことから、少なくとも来週発表分の米エネルギー情報局週報でも影響が残る見通し。米内務省安全環境執行局によると、米国の海上油田の生産量は全体の約30%に相当する日量54万バレルが引き続き停止している。
米エネルギー情報局週報で原油在庫は2019年9月以来の低水準まで減少した。「アイダ」後、米原油生産量が回復しておらず、日量1010万バレルで推移していることが背景。製油所稼働率の回復もわずかで、82.1%にとどまったことは石油製品在庫の取り崩しにつながった。石油製品需要は日量1991万1000バレルと、2週連続で大台の同2000万バレルを下回った。
新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種が拡大しているイスラエルで、感染者数や死者数の拡大が止まらないことは圧迫要因。16歳以上では7~9割の人々が2回接種を終了しているほか、60歳以上では約7割がブースター接種を完了した。同国では4回目の接種の準備が行われている。
ニューヨーク金先物12月限は弱含み、金12月限終値は1794.80ドル、12.30ドル安
9月の米ニューヨーク連銀製造業業況指数は34.3と、8月の18.3から上昇した。予想外に上昇したことや、製造業者の楽観的な見通しを受けてドル安が一服し、金に手じまい売りが出た。