10月5日
投資被害について
ニューヨークダウ323ドル安、金利上昇や債務上限問題を警戒
米国株式市場は反落
ダウ平均は323.54ドル安の34002.92ドル、ナスダックは311.22ポイント安の14255.48で取引を終了した。
中国の不動産開発大手、中国恒大集団と傘下の不動産サービス部門の株式取引が香港市場で停止との報道が嫌気され、寄り付き後、下落。石油輸出国機構プラス会合で、大幅増産が回避されニューヨーク原油先物がほぼ7年ぶり高値を更新したほか、セントルイス連銀のブラード総裁も高インフレが2022年まで続く可能性を示唆し、インフレ警戒感も売り材料となった。また、与野党の対立で、バイデン大統領が債務上限突破のリスクを警告したことも嫌気され、大幅下落となった。
4日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円92銭で引けた
米8月製造業受注、8月耐久財受注の改善を好感し、ドル買いが一時優勢となったが、バイデン米大統領が「債務上限突破回避を保証できない」と警告すると、高インフレの長期化や米国の債務不履行を警戒したリスク回避の円買いが強まった。
ニューヨーク原油先物11月限は続伸、原油11月限終値は77.62ドル、1.74ドル高
石油輸出国機構プラスが日量40万バレルの増産合意に修正を加えなかったことが相場を押し上げた。供給不足を背景に原油高が強まっていることから追加増産を支持する産油国もあったが、石油輸出国機構プラスは来年にかけて減産目標を解消することを目標としており、足元での増産ペースの加速は見送られた。
世界的に新型コロナウイルスは依然として流行しているものの、欧州や米国などでは経済活動が正常化し石油需要が回復しているため、需給バランスが需要超過気味に推移しているとみられている。石油輸出国機構プラスは来年以降も増産を続ける構えだが、世界最大級の産油国である米国の生産量が伸び悩んでいることもあって、回復する需要に供給が追いついていない。
欧州で天然ガスの価格が高騰していることも支援要因。発電など工業用の天然ガス需要が石油製品に置き換わるとみられている。
ニューヨーク金先物12月限はやや強含み、金12月限終値は1767.60ドル、9.20ドル高
インフレ懸念の高まりなどを受けて米国債の利回りが上昇したが、日中取引では株安に振れたことから、米国債の利回り上昇が一服し、ユーロが買い戻された。一方、香港市場で中国恒大集団の取引が停止され、経営不安が高まったが、株式売却に伴う停止であることが明らかになった。