10月12日
投資被害について
ニューヨークダウ250ドル安、成長見通し引き下げを嫌気
米国株式市場は続落
ダウ平均は250.19ドル安の34496.06ドル、ナスダックは93.34ポイント安の14486.20で取引を終了した。
買戻しの動きに寄り付き後、上昇。ただ、コロンバスデーの祝日で債券市場が休場で買いが続かず、さらに、金融機関による2021年、22年度の成長率見通し引き下げが嫌気され下落に転じた。ニューヨーク原油先物が7年ぶり高値で引け、商品価格の上昇を背景としたインフレ懸念も根強く、引けにかけて下げ幅を拡大した。
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円32銭で引けた
2018年12月以来となるドル高・円安水準。先週8日に発表された9月雇用統計後、米連邦準備制度理事会は11月開催の連邦公開市場委員会で資産購入策の縮小を開始するとの思惑が強まったほか、原油高で、金利先高観を受けたドル買い・円売りに拍車がかかった。
ニューヨーク原油先物11月限は続伸、原油11月限終値は80.52ドル、1.17ドル高
世界的に新型コロナウイルスの流行は続いているものの、主要国で経済活動が再開しており、需要が回復していることが相場を押し上げた。石油輸出国機構プラスは日量40万バレルの増産を毎月行っているが、回復する需要を埋め合わせるには不十分であるとみられている。従来であれば世界最大の産油国である米国のシェールオイル産業が原油高に合わせて増産していたものの、脱炭素社会が視野に入っているなかで米国の生産量は伸び悩んでいる。
世界的な電力需要の増加で天然ガスや石炭の相場が上昇していることが、相対的に安価な原油の需要を高めている。米国や欧州市場で天然ガス価格の上昇は先週で一巡しているが、冬場の電力需要の拡大が意識されている。
石油輸出国機構プラスは来月4日の閣僚会議でも日量40万バレルの増産ペースを変えないとみられている。ただ、現行の増産が決まった7月の会合の声明文では12月に市場の動向や石油輸出国機構プラスに参加している産油国のパフォーマンスを評価するとしており、年末には追加増産が決まる可能性がある。
ニューヨーク金先物12月限は小幅安、金12月限終値は1755.70ドル、1.70ドル安
押し目を買われる場面も見られたが、米連邦準備制度理事会の量的緩和の縮小見通しを背景としたドル高を受けて戻りを売られた。ただこの日はコロンバスデーで米債券・為替市場が休場となり、動きは限られた。