12月15日
投資被害について
ニューヨークダウ106ドル安、高インフレで連邦公開市場委員会のタカ派傾斜を警戒
米国株式市場は続落
ダウ平均は106.77ドル安の35544.18ドル、ナスダックは175.64ポイント安の15237.64で取引を終了した。
製薬会社ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソン製の新型コロナウィルスワクチンがオミクロン変異株感染における重症化を防いでいるとの南ア調査結果に加え、ファイザーのコロナ経口治療薬も入院や死亡リスクを大幅に低減させるとの治験結果を受け、オミクロン株への警戒感が後退し、寄り付き後、ダウは一時上昇。しかし、11月生産者物価指数が予想を上回り、過去最大の伸びを記録すると、インフレ高進により連邦公開市場委員会がよりタカ派に傾斜することが警戒され下落に転じた。その後、世界保健機関がオミクロン変異株感染の速さを警告すると、さらに売りに拍車がかかり、終日軟調に推移した。
14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円74銭で引けた
米11月生産者物価指数が前年比で過去最大の伸びを記録したため、連邦準備制度理事会の金融緩和縮小ペースの加速を正当化するとの見方が強まり、金利上昇に伴うドル買いに拍車がかかった。
ニューヨーク原油先物1月限は弱含み、原油1月限終値は70.73ドル、0.56ドル安
新型コロナウイルスのオミクロン株の感染が急拡大していく見通しで、各国政府が感 染対策を強化する可能性が高いとみられていることが相場を圧迫した。オミクロン株は弱毒性とみられているものの、各国は感染を積極的に抑制しようとしている。米疾病予防管理センターによると、米国でオミクロン株の割合は感染者全体の3%に達しているという。先週は1%未満だった。
米連邦公開市場委員会の結果公表を控えた不透明感も重し。不十分な雇用回復、コロナの根強い流行、インフレ高進などを背景に米連邦準備制度理事会は難しい判断を迫られている。パウエル米連邦準備制度理事会議長が示唆したようにタカ派寄りの結果となるのか注目されている。
国際エネルギー機関は月報で、今年や来年の需要見通しを日量10万バレル下方修正した一方、継続している石油需要の回復は反転はしないとの認識を示した。新たな変異株の流行によって需要の伸びが鈍化する可能性はあるが、需要回復は腰折れしないと見通している。
ニューヨーク金先物2月限は反落、金2月限終値は1772.30ドル、16.00ドル安
米生産者物価指数で高インフレが示されたことが圧迫要因になった。この日から始まっている米連邦公開市場委員会では量的緩和の縮小加速を決定するとみられている。