7月7日
投資被害について
ニューヨークダウ69ドル高、連邦公開市場委員会議事要旨が想定内で買い再開
米国株式市場は上昇
ダウ平均は69.86ドル高の31037.68ドル、ナスダックは39.61ポイント高の11361.85で取引を終了した。
供給管理協会非製造業指数やJOLT求人件数が予想を上回ったため景気後退懸念が緩和し、寄り付き後、上昇。しかし、金利上昇や連邦準備制度理事会による6月開催の連邦公開市場委員会議事要旨公表を控えた警戒感に売りが強まり、下落に転じた。公表された内容で連邦準備制度理事会が労働市場や消費に楽観的な見解を示し利上げを計画通り継続していく想定内の方針が示されると買いが再開。引けにかけて上昇幅を拡大した。
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、135円88銭で引けた
米景気後退懸念を受けた債券利回りの低下に伴うドル売りが優勢となった。その後発表された米6月サービス業購買担当者景気指数改定値や米5月JOLT求人件数、米6月供給管理協会非製造業景況指数が予想を上回ったため景気後退懸念が後退し、利回りが上昇に転じドル買いが再開。連邦準備制度理事会は公表した米連邦公開市場委員会議事要旨で7月会合での0.5%、0.75%の利上げの可能性や、インフレが長引いた場合、一段と金融を引き締める可能性を指摘。さらに、「インフレリスクにかなり注意していく」と、インフレ対処に断固とした姿勢を見せた。「ほとんどのメンバーは成長リスクが下方に傾斜すると想定」としたものの、リセッションには言及せず、インフレ対処を最優先していく方針が表明されたため金利先高観にドル買いが継続。
ニューヨーク原油先物8月限は弱含み、原油8月限終値は98.53ドル、0.97ドル安
主要国の景気悪化懸念の高まりが相場を引き続き圧迫した。早ければ年内には景気後退に入り、石油製品需要が落ち込むと警戒されている。景気懸念が強まっているなかでも、米連邦公開市場委員会は大幅な利上げを続ける見通し。欧州中央銀行は今月から利上げを開始する予定。
ただ、6月の米供給管理協会非製造業景気指数は市場予想ほど低下せず、不透明感の拡大を抑制した。主要な米株価指数の上値は重かったが小幅高で終了しており、景気悪化懸念の広がりは今のところ限定的。
米国を中心とした西側各国はロシア産の原油価格について、1バレル=40~60ドルのレンジで上限を設定することを協議している。関係筋の話としてブルームバーグが伝えた。ロシアの石油収入を限定し、戦費を絶つことが狙い。ただ、この追加制裁の実現に向けて協議は続けられているが、まとまる時期は今のところ不明。
ニューヨーク金先物8月限は続落、金8月限終値は1736.50ドル、27.40ドル安
ノルウェーの石油・ガス労働者のストライキが終了したが、欧州のエネルギー供給問題や景気後退に対する懸念を受けてリスク回避の動きが続いた。また6月の米供給管理協会非製造業総合指数が低下したが、事前予想を上回ったことから米国債の利回りが上昇し、ドル高に振れた。一方、米連邦公開市場委員会議事要旨でインフレ見通しの悪化を受けて大幅利上げを決定したことが明らかになったが、反応は限られた。