11月29日
投資被害について
ニューヨークダウは497ドル安、中国騒動や連邦準備制度理事会高官のタカ派発言を警戒
米国株式市場は下落
ダウ平均は497.57ドル安の33849.46ドル、ナスダックは176.86ポイント安の11049.50で取引を終了した。
中国政府のゼロコロナ政策に対する市民の抗議行動拡大を警戒し下落した海外市場の流れを継ぎ寄り付き後下落。サプライチェーン混乱を懸念した売りも広がり一段安となった。その後、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が利上げを継続する必要性に言及したほか、セントルイス連銀のブラード総裁も24年も利上げ継続する可能性に言及するなどタカ派発言を受けて長期金利が再び上昇したためさらなる売り圧力となった。戻りなく終盤に下げ幅を拡大し終了。
28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、138円90銭で引けた
11月ダラス連銀製造業活動指数が悪化予想に反し10月から改善したためドル売りが後退。さらに、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁がインフレがかなり高過ぎ、追加利上げを想定しており23年を通じて金融引き締め政策を維持する見通しを示したほか、ブラード米セントルイス連銀総裁は24年も利上げ継続する可能性に言及するタカ派発言を受けて長期金利が上昇に転じるとドル買いも再燃した。
ニューヨーク原油先物1月限は反発、原油1月限終値は77.24ドル、0.96ドル高
コロナに対する厳格な感染対策が続く中国で市民の反発が強まり、各地で抗議活動が活発化したことから中国経済の混乱による需要下振れ懸念が広がったものの、売りは続かなかった。下げが行き過ぎであるとの見方が浮上したほか、抗議の暴動への発展を警戒して中国経済の正常化時期が早まるとの期待感が高まった。ただ、習近平国家主席が民意に押されてゼロコロナ政策を転換するとの見方は限定的。
石油輸出国機構プラスの追加減産の噂も相場を支えた。石油輸出国機構プラスは先月に日量200万バレルの生産目標の引き下げで合意しているが、カルテルが目指す相場の安定は達成されておらず、生産目標を再び修正するとみられている。石油輸出国機構プラスは来月4日に閣僚会合を実施する。
ロシア産原油の輸出価格制限の開始を来月5日に控えて、上限価格が高すぎるとの批判があることは支援要因。1バレル=62ドルの上限価格が協議されているという。ポーランドやバルト三国が引き下げを望んでいる。ただ、ギリシャやキプロスは上限引き下げに消極的。
ニューヨーク金先物2月限は弱含み、金2月限終値は1755.30ドル、13.5ドル安
中国の新型コロナウイルス規制に対する抗議活動を受けてリスク回避の動きが広がったことが圧迫要因になった。中国の新規感染者が5日連続で過去最多を更新した。