1月18日
投資被害について
米国株式市場はまちまち、一部低調な決算や景気後退を懸念
ダウ平均は391.76ドル安の33,910.85ドル、ナスダックは15.96ポイント高の11,095.11で取引を終了した。
1月ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想外にパンデミックに伴い経済封鎖した20年5月来で最低に落ち込んだため、景気後退を懸念した売りが先行して始まった。金融のゴールドマンサックスの低調な決算内容も重しとなり、ダウ平均は終日軟調に推移、終盤にかけて下げ幅を拡大した。一方、金利先高観の後退でハイテクの買い戻しが続きナスダックは小幅高で終了。
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、128円12銭で引けた
米1月ニューヨーク連銀製造業景気指数が改善予想に反し悪化、パンデミックによる経済封鎖開始直後の20年5月来で最低となり、米連邦準備制度理事会の利上げ減速観測が強まりドル売りが再開。中国の国内総生産の成長鈍化で世界経済の景気後退懸念を受けたリスク回避の円買い、また日銀の金融政策決定会合を控て政策修正への根強い思惑を受けた円買いも続いた。
ニューヨーク原油先物2月限は続伸、原油2月限終値は80.18ドル、0.32ドル高
この日中国が発表した2022年の国内総生産の伸び率が3%となり、政府目標の5.5%を下回ったことを嫌気する場面もあったが、同様にこの日発表された石油輸出国機構の月報で、2023年の中国の石油需要が日量51万バレル増加するという見通しが示されたことで楽観的な見方が強まり戻り高値を更新した。
米国の時間帯はダウ平均株価が急落したことに圧迫されて高値からは大きく上げ幅を削ったが、結局期近の主要限月はプラス引けした。
2月限は、アジアの時間帯の時間外取引の午前は78ドル台後半のもみ合いとなったが午後から79ドル台前半に乗せた。欧州の時間帯に入ると高下しながらも後半に80ドル台に乗せて、その後は戻り高値更新でテクニカル面からの買いも入り、米国の時間帯の前半にそのまま81ドル台に乗せた。ここでこの日の高値となる81.23ドルを付けた。中盤にかけて高値から急反落して、一時は79.25ドルと高値から2ドル近く崩れた。しかし後半はV字型の切り返しとなり、帳入値は80ドル台を回復した。帳入れ後にさらに上昇しており、再び81ドル台に乗せている。米国の時間帯は高値からほぼ2ドル幅で崩れたあと2ドル幅戻す乱高下となっている。
この日発表された石油輸出国機構月報によると、2023年の世界石油需要の伸びは日量220万バレルに据え置かれた。うち中国の伸びは同51万バレルとなった。
2022年12月の石油輸出国機構産油量は同9万1000バレル増の同2897万バレルとなった。ナイジェリアの生産回復を映したものという。
また月報によれば、2023年第1四半期(1~3月)に必要となる産油量は同2885万バレルとなり、前述の昨年12月の産油量実績を約同12万バレル下回る見通しで、需給はほぼ均衡すると指摘している。
現在、スイスのダボス会議に出席しているアルガイス事務局長は経済の先行きについて、「慎重に見ているが楽観視している」と述べた。
16日がキング牧師誕生日の祝日だったため通常現地火曜に発表れされる米石油協会の週報、水曜に発表される米エネルギー情報局の週報はそれぞれ発表が一日遅れて現地18日、19日となる。
ニューヨーク金先物2月限は弱含み、金2月限終値は1909.90ドル、11.80ドル安
米連邦準備制度理事会の利上げペース減速に対する見方が一巡し、ポジション調整の動きとなったことが圧迫要因になった。一方、1月のニューヨーク州製造業業況指数が急低下しドル安に振れる場面も見られたが、ゴールドマン・サックスの減益を受けて株安に振れリスク回避の動きとなったことに上値を抑えられた。