3月17日
投資被害について
米国株式市場は上昇、金融混乱深刻化の回避を期待
ダウ平均は371.98ドル高の32,246.55ドル、ナスダックは283.23ポイント高の11,717.28で取引を終了した。
預金流出が懸念され投資不適格級に格下げされた地銀のファースト・リパブリック銀行の行方を警戒した金融不安が再燃し、寄り付き後大きく下落。欧州中央銀行が計画通り大幅利上げを決定すると、連邦準備制度理事会の追加利上げ観測も再燃し、金融システムのさらなる混乱につながるとの警戒感が強まり一段安となった。その後、複数の銀行が同地銀支援を協議していると報じられると安心感から買戻しが加速。金融システム混乱深刻化への懸念が後退し上昇して終了した。
16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、133円83銭で引けた
米地銀ファースト・リパブリックの経営難が深刻化し金融不安が再燃する中、欧州中央銀行が大幅利上げを決定したためリスク回避の円買いや米長期金利の低下に伴うドル売りに拍車がかかった。その後、複数の銀行がファースト・リパブリック支援を協議していると報じられ株式相場や長期金利が上昇に転じた。連れて円の売戻やドルの買戻しが加速。
ニューヨーク原油先物4月限はやや反発、原油4月限終値は68.35ドル、0.74ドル高
石油輸出国機構プラスの舵取り役であるサウジアラビアとロシアのアブドルアジズ・エネルギー相とノバク副首相がリヤドで会談したことが相場を支えた。両国は世界の石油市場のほか、市場のバランスや安定を促進するための石油輸出国機構プラスの取り組みについて協議したと伝わっている。日量200万バレルの協調減産を年内継続することも再確認した。
経営不安が強まっているクレディ・スイスに対して、スイス中銀が必要であれば流動性を供給すると発表し、金融システム不安がやや後退したことも支援要因。クレディ・スイスの株価は20%超戻した。米地方銀行の株価も反発しており、米ファースト・リパブリック銀行は10%近く上げた。
欧州中央銀行理事会は0.50%の利上げを継続することで合意した。ラガルド欧州中央銀行総裁は基調インフレは依然として強いとの認識を示した。銀行は世界金融危機当時の2008年よりも遥かに強固であるとし、足元の金融システム不安については特に懸念を示さなかった。
ニューヨーク金先物4月限は弱含み、金4月限終値は1923.00ドル、8.30ドル安
クレディスイスの借り入れを受けて欧州中央銀行理事会で0.5%ポイントの大幅利上げを決定した。米連邦準備制度理事会が来週の会合で0.25%ポイントの利上げを決定するとの観測が高まった。