5月19日
投資被害について
米国株式市場は続伸、債務上限交渉妥結に期待
ダウ平均は115.14ドル高の33,535.91ドル、ナスダックは188.27ポイント高の12,688.84で取引を終了した。
週次失業保険申請件数の減少を受けて追加利上げ観測が強まり金利高を警戒した売りが序盤は上値を抑制。一方、マッカーシー下院議長が来週にも下院で債務上限問題を討議する見通しを示すと債務上限交渉の妥結期待が高まり相場は上昇に転換。ハイテク株は終日堅調で相場をけん引、終盤にかけて上げ幅を拡大した。
18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、138円70銭で引けた
米週次新規失業保険申請件数が前週から予想以上に減少し労働市場の強さが新たに確認されたほか、5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数も予想以上に改善。さらにローガン米ダラス連銀総裁が物価高で、まだ利上げ停止の論拠が見られないと、追加利上げを示唆したため6月連邦公開市場委員会での追加利上げ確率が上昇し、ドル買いが加速。マッカーシー米下院議長が来週にも下院で債務上限を巡る討議を予想しているとの発言を受けて債務上限交渉進展期待もドル買いを支援した。
ニューヨーク原油先物7月限は反落、原油7月限終値は71.94ドル、0.95ドル安
米債務上限問題についての協議が週内にも合意に至るとの観測や、堅調な米経済指標を背景に来月の米追加利上げ観測が高まったことが重しとなった。CMEのフェドウォッチによると、6月の米連邦公開市場委員会における利上げ確率は40％程度まで高まっている。米利上げ継続による景気後退・需要下振れ懸念が高まっている。
米新規失業保険申請件数の増加傾向は一巡したほか、米フィラデルフィア連銀製造業景気指数の低下が一服したことはドル高を後押し。米新規失業保険申請件数の継続受給者数は増加が停滞しており、米国の雇用環境は底堅いとみられている。
ダラス連銀のローガン総裁は、今後数週間で入手するデータ次第で利上げ停止が適切となることが示される可能性があると述べた一方、現時点ではまだその状況に達していないと述べ追加利上げが妥当であるとの認識を示した。ダラス連銀は今年の米連邦公開市場委員会での投票権を有している。
ニューヨーク金先物6月限は続落、金6月限終値は1959.80ドル、25.10ドル安
5月の米フィラデルフィア地区連銀製造業業況指数はマイナス10.4と4月のマイナス31.3から改善した。米新規失業保険申請件数は前週から2万2000件減少し、24万2000件となった。米経済指標の改善を受けてドル高に振れ金の圧迫要因になった。米金融当局者のタカ派発言や、マッカーシー米下院議長が米債務上限問題の交渉が早ければ今週末にも原則合意する可能性があるとの発言も下げ要因になった。
