6月7日
投資被害について
米国株式市場は小反発、連邦公開市場委員会を控え様子見姿勢
ダウ平均は10.42ドル高の33,573.28ドル、ナスダックは46.99ポイント高の13,276.42で取引を終了した。
相場を動かす材料が乏しいなか序盤は軟調に推移。来週に連邦公開市場委員会を控え、様子見姿勢が広がった。製薬会社のメルクや管理医療会社のユナイテッド・ヘルスなどのディフェンシブ銘柄を中心に売りが出た一方、景気敏感株やこれまで売られていた地銀株などに買いが入り相場を支えた。ダウ平均は一時100ドル超下げたが取引終盤にかけてはプラス圏に浮上、ナスダック指数は概ねプラス圏での推移となった。
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、139円67銭で引けた
米国の経済指標発表などがなく材料難のなかで、10年債利回りが3.66%台から3.73%台まで上昇する動きにともない、ドルの買い戻しが優勢になった。しかし、米金利の上昇一服後は140円台での戻り売り警戒もあってドル売りがみられ、反落気味に推移した。
ニューヨーク原油先物7月限は弱含み、原油7月限終値は71.74ドル、0.41ドル安
主要国経済の弱含みによる需要低迷が意識されていることが相場を圧迫した。主要国の中央銀行はインフレを抑制するためにタカ派的な金融政策を継続しており、景気悪化懸念が根強い。昨日は豪中銀が政策金利を4.10%までさらに引き上げた。
米政府の債務上限法の適用を2025年1月まで停止する「財政責任法」が成立し、米政府資金の枯渇を懸念する必要は後退したものの、米政府が資金を調達することで金利が上昇し、金融機関からの預金流出が続くリスクがあることは懸念要因。米国債の大量発行は今週以降も続く見通し。年末までに米短期国債の発行が1.4兆ドル規模に達するとの試算もある。
米エネルギー情報局が発表した月報では、今年や来年の米原油生産見通しが上方修正された。2024年10-12月期の米原油生産量は日量1300万バレルの節目に到達すると想定されている。今年の石油需要見通しは従来の日量2050万バレルから同2040万バレルに、来年については同2080万バレルから同2070万バレルに下方修正された。
ニューヨーク金先物8月限は小幅高、金8月限終値は1981.50ドル、7.20ドル高
ウクライナ南部のヘルソン州で、カホフカ水力発電所の大型ダムが決壊した。ウクライナとロシアは互いに非難し、国連安全保障理事会は緊急公開会合を開くことを決定した。このダムはザポロジエ原子力発電所にも水を供給しているが、別の貯水池から「数カ月」は十分な冷却水を確保できるとされた。リスク回避の動きとなるなか、金に利食い売りが出る場面も見られたが、来週の米連邦公開市場委員会での利上げ停止見通しが下支えになった。