6月15日
投資被害について
米国株式市場はまちまち、年内の追加利上げを警戒
ダウ平均は232.79ドル安の33,979.33ドル、ナスダックは53.16ポイント高の13,626.48で取引を終了した。
連邦公開市場委員会の結果発表を控え、序盤はもみ合いが続いた。連邦準備制度理事会は連邦公開市場委員会で予想通り政策金利を据え置いたが、声明や見通しでタカ派色を想定以上に強めたため、年内の追加利上げを警戒した売りが膨らんだ。その後パウエル議長が会見で7月はライブ会合になるとの言及にとどめ追加利上げを明確化しなかったため下げ止まり、終盤にかけては下げ幅を縮めた。ナスダック総合指数はプラス圏に回復し全体はまちまちで終了。
14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、140円09銭で引けた
米5月生産者物価指数が予想以上に改善したため6月連邦公開市場委員会での利上げ休止の思惑が一段と強まり金利低下に伴いドル売り優勢となった。その後、米連邦準備制度理事会が連邦公開市場委員会で市場の予想通り政策金利を据え置いたが、インフレリスクが依然上向きとし、見通しで連邦公開市場委員会メンバーが年内あと2回の追加利上げを想定していることが明らかになると追加利上げを織り込み金利が上昇に転じドル買いが再燃した。ただ7月の追加利上げを明確化せず伸び悩んだ。
ニューヨーク原油先物7月限は弱含み、原油7月限終値は68.27ドル、1.15ドル安
今回の米連邦公開市場委員会では市場予想どおりに利上げが見送られたものの、年内であと2回の追加利上げが示唆されたことが相場を圧迫した。金利負担の拡大による景気悪化や需要下振れが警戒された。米連邦公開市場委員会の物価見通しで、2023年のコア個人消費支出は+3.6%から+3.9%まで上方修正されている。ただ来年の利下げを見通す米連邦公開市場委員会委員は多い。
米エネルギー情報局の週報で原油や製品在庫が増加したことも売り手がかり。製油所への原油投入量が前週比で減少したことが原油在庫を押し上げた。精製能力の拡大もあって製油所稼働率は93.7%まで低下。季節的な需要の高まりがあまり見られないことは製品在庫を押し上げたが、石油製品需要は日量2040万8000バレルまでやや増加した。
国際エネルギー機関が石油需要の伸びがピークアウトしていくとの認識を示したことも重し。今年の世界の需要は前年比で日量240万バレル増が想定されているものの、来年は同86万バレル増と見通されている。国際エネルギー機関は景気悪化や電気自動車の普及を需要鈍化の背景として指摘した。
ニューヨーク金先物8月限は強含み、金8月限終値は1968.90ドル、10.30ドル高
5月の米生産者物価指数は前年同月比1.1%上昇し、前月の2.3%上昇から伸びが鈍化した。事前予想は1.5%上昇。一方、米連邦公開市場委員会では金利据え置きが決定された。ただ金利見通しであと2回の利上げが示唆されると、ドル高に振れた。またパウエル米連邦準備制度理事会議長は会見で、利下げは数年先の話と述べた。