10月10日
投資被害について
ニューヨークダウは197ドル高、年内の追加利上げ観測後退
米国株式市場は続伸
ダウ平均は197.07ドル高の33,604.65ドル、ナスダックは52.90ポイント高の13,484.24で取引を終了した。
中東の地政学的リスク上昇を警戒した売りに寄り付き後、下落。その後、米ダラス連銀のローガン総裁が長期債券利回りの上昇が利上げの必要性を弱める可能性を指摘したほか、連邦準備制度理事会のジェファーソン副議長も政策を慎重に進める余地があるとの発言を受けて金利高懸念が後退し、買戻しに拍車がかかった。またイスラエルとパレスチナ自治区ガザを実行支配するイスラム組織ハマスとの戦闘激化で防衛関連、また原油高でエネルギー関連が買われ相場を一段と押し上げ。終盤にかけて上げ幅を拡大し、終了した。
9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、148円52銭で引けた
中東地政学的リスクの上昇が警戒され、リスク回避の円買いに拍車がかかった。また米ダラス連銀のローガン総裁が長期金利の上昇により利上げの必要性が後退したとの見解を示したほか、ジェファーソン連邦準備制度理事会副議長も慎重に政策を進める姿勢を再表明したため年内の追加利上げ観測が弱まりドル売りが強まった。
ニューヨーク原油先物11月限は大幅続伸、原油11月限終値は86.38ドル、3.59ドル高
イスラエルとパレスチナの武装勢力ハマスによる戦争が始まったことが背景。レバノンの武装組織ヒズボラもイスラエル北部を攻撃している。ハマスやヒズボラはイランが支援していると見られており、石油輸出国機構加盟国のイランに戦火が飛び火するリスクが意識されている。米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、今回のハマスなどによるイスラエル攻撃について、イラン革命防衛隊が立案していたと伝わっている。ただ、イランは関与を否定。
グラハム米上院議員は、ヒズボラなどイランが関与する軍事組織がイスラエルを攻撃し、イスラエルの防衛システムに壊滅的な被害を与えた場合、米国とイスラエルはイランを攻撃すべきであると述べた。イランの生命線である製油所など石油インフラが攻撃対象となるという。今回の反イスラエルの武装勢力による攻撃で、イスラエルの防衛システム「アイアンドーム」はすでに突破されている。
中東の盟主であるサウジアラビアは、イスラエルとのすべての正常化協議を終了すると伝わっている。サウジがブリンケン米国務長官に通知したとエルサレム・ポストなどが伝えた。米国の仲介もあって、サウジとイスラエルは国交正常化に向けた対話を開始しつつあったが、立ち消えとなったようだ。
ニューヨーク金先物12月限は続伸、金12月限終値は1864.30ドル、19.10ドル高
パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃による中東情勢の緊迫化が支援要因になった。米債券市場はコロンブスデーの祝日で休場だが、債券関連上場投資信託や金が安全資産として買われた。