12月21日
投資被害について
ニューヨークダウは475ドル安、地政学的リスクや低調な企業決算を警戒
米国株式市場は大幅反落
ダウ平均は475.92ドル安の37,082.00ドル、ナスダックは225.28ポイント安の14,777.94で取引を終了した。
高値付近からの利食い売りに寄り付き後下落。その後、予想を上回った12月消費者信頼感指数や11月中古住宅販売件数を好感した買いに一時上昇に転じた。しかし運送会社のフェデックスの低調な決算を受けた根強い景気減速懸念に再び下落。さらにイエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での度重なる船舶攻撃への対処で米国が軍事行動を検討しているとの報道を受けた地政学的リスク上昇を警戒した売り、短期オプション絡みの売りが加速し、終盤にかけて下げ幅を拡大し終了。
20日のニューヨーク外為市場でドル・円は、143円57銭で引けた
英11月消費者物価指数の予想以上の伸び鈍化に影響された米金利低下にともないドル売りが先行。その後、米12月消費者信頼感指数の大幅改善や11月中古住宅販売件数の予想上振れを好感してドル買いになった。
ニューヨーク原油先物2月限は小幅続伸、原油2月限終値は74.22ドル、0.28ドル高
イエメンのアンサール・アッラーが紅海の船舶に対する妨害行為を継続するなか、米国がイエメンに対する攻撃を検討していることが相場を押し上げた。石油の供給網は引き続き混乱している。米国を中心とした多国籍部隊が紅海の安全を確保する目的で編成されたが、武力衝突が発生した場合の対応など実務的な詳細が不明で、紅海の不透明感は継続している。
ただ上げ一服後に押し戻されるなど買いは持続していない。クリスマス前の模様眺めムードが強まってきている。今月に6月以来の安値を更新した後の買い戻しは一服気味。
米エネルギー情報局が発表した週報で原油在庫が増加したことは重し。定期改修を終えて製油所が本格的に稼働しつつあり、製油所稼働率は92.4%まで回復したことは原油在庫の圧迫要因だが、米原油生産量が日量1330万バレルまで増加し、過去最高水準を更新したことが積み増しにつながった。
ニューヨーク金先物2月限は伸び悩み、金2月限終値は2047.70ドル、4.40ドル安
米連邦準備制度理事会の利下げ期待が強いが、米中古住宅販売戸数が予想外に増加したことや予想以上の米消費者信頼感指数を受けて利食い売りが出た。11月の米中古住宅販売戸数は前月比0.8%増の382万戸と6カ月ぶりに増加した。住宅ローン金利の低下が背景にある。