行政処分・事例 | 先物取引、クロノブレイン、VISION、投資被害、排出権、CO2

キャピタル フィナンシャルアドバイザーズ(株)に対する行政処分について

令和8年6月12日
引用 関東財務局

1. キャピタル フィナンシャルアドバイザーズ株式会社(東京都千代田区)(以下「当社」という。)に対する検査の結果、以下の問題が認められたことから、証券取引等監視委員会より行政処分を求める勧告が行われた(令和8年5月29日付)。

 当社は、当社の兄弟会社であるキャピタル・パートナーズ証券株式会社(以下「CPS社」という。)を所属金融商品取引業者とする金融商品仲介業者であり、CPS社から歩合制の営業員11名を、令和6年5月から同7年1月までの間に順次受け入れている。
 CPS社より当社へ移籍した営業員は、CPS社在籍時から外国債券営業に注力しており、トルコ・リラ建て債券(以下「トルコ・リラ債」という。)として、利付債やゼロ・クーポン債のほか、発行者による期限前償還条項付きゼロ・クーポン債(以下「コーラブル債」という。)をCPS社のために行う金融商品仲介行為として引き続き顧客へ勧誘している。
 このような中、CPS社に対する関東財務局の検査において、同社営業員によるトルコ・リラ債に係る投資家保護上問題のある投資勧誘が認められたところ、CPS社から当社へ移籍した営業員の一部が、移籍後も同様に以下のとおり問題のある投資勧誘を継続している状況が認められた。

【トルコ・リラ債取引の勧誘に関し、顧客に不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げる行為】
 リラ/円の為替が長期的なすう勢として大幅に下落している状況にあった中、当社営業員は、顧客へ勧誘するトルコ・リラ債の債券価格の推移についてCPS社を通じて日々容易に把握可能であり、実際に債券価格が上昇しておらず不安定な値動きをしている状況を確認していたにもかかわらず、自己の収益を確保することを目的に、同債券の積極的な買付意向を特段有していなかった10顧客に対し、債券価格が金利等の影響を受け下落する可能性のあるリスクには何ら言及せず、コーラブル債において提示されている外貨ベースのコール価格が段階的に上昇していく点を利用して、その債券価格も「〇年後くらいにコール条項価格になる目途はついている、分かりやすい債券」「上がったり下がったりしないで、じわじわコール条項価格に向けて月追うごとに進んでいく」等の説明や、「途中で解約もできる」等と言及するなど、期限前償還されなかった場合でも、少なくとも将来の債券価格が安定的に上昇し中途売却により外貨ベースの値上がり益を得られることが確実である旨又は確実であると誤解させるおそれがあることを意図的に顧客へ告げて勧誘を行っていた(計10件、3営業員)。

 なお、上記のほか、当社営業員が、トルコ・リラ債に関し、外貨ベースの高利回りや、当該債券の発行体が高格付であることによる償還金支払いの安全性といったメリットのみを強調する一方で、リラ/円の為替反転を期待させる説明をしつつ、損益分岐点となる為替レートや取引による損失が発生する可能性などのデメリットについて顧客に対し具体的に説明していないといった投資者保護上問題がある行為も認められている。これらの当社の状況は、当社のコンプライアンスが基本的にCPS社の内部管理部門により管理されている態勢となっている中、CPS社の内部管理統括責任者を兼務する当社の鮫島寛行代表取締役社長は、当社の投資勧誘の適切性の確保のための取組みについて実効性ある管理態勢を構築していない結果、CPS社在籍時から同様の行為に及んでいる営業員の法令等遵守意識の欠如に起因して、長年にわたり法令違反行為等が繰り返されてきたものである。
 当社が行った上記の行為については、金融商品取引法第38条第2号に掲げる「顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げて金融商品取引契約の締結の勧誘をする行為」に該当し、同法第66条の14第1号ロに該当するものと認められる。

2. 以上のことから、本日、当社に対し、金融商品取引法第66条の20第1項の規定に基づき、以下の行政処分を行った。

【業務停止命令】
(1)令和8年6月12日から同年7月11日までの間、新規取得勧誘を伴う外国債券(新興国通貨建て債券に限る)の販売業務の停止。

【業務改善命令】
(2)本件に係る根本的な原因の分析に基づき、再発防止に向けて、速やかに以下の点を含む実効性のある業務改善計画を策定し、着実に実施すること。
1)今回の処分を踏まえた本件に係る経営陣を含む責任の所在の明確化
2)適正かつ健全な業務運営の確保を目的とした内部管理態勢の抜本的な見直し
3)法令等遵守態勢の整備・確立及び顧客の最善の利益を重視した組織文化の醸成(業績評価・報酬体系の見直しを含む)
4)本件行政処分の内容についての顧客に対する適切な説明

(3)上記(2)1)から4)の対応・実施状況について、令和8年7月13日までに書面で報告するとともに、その後の進捗状況を四半期末経過後(初回を令和8年9月末基準とする。)15日以内を期限として、以降、そのすべてが終了するまでの間、書面で報告すること。

 


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キャピタル フィナンシャルアドバイザーズ株式会社に対する検査結果に基づく勧告について

令和8年5月29日
引用 証券取引等監視委員会

1. 勧告の内容
 関東財務局長がキャピタル フィナンシャルアドバイザーズ株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 鮫島、資本金500万円、常勤役職員22名、金融商品仲介業)を検査した結果、下記のとおり、当該金融商品仲介業者に係る問題が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。

2. 事実関係
 キャピタル フィナンシャルアドバイザーズ株式会社(以下「当社」という。)は、当社の兄弟会社であるキャピタル・パートナーズ証券株式会社(以下「CPS社」という。)を所属金融商品取引業者とする金融商品仲介業者であり、CPS社から歩合制の営業員11名を、令和6年5月から同7年1月までの間に順次受け入れている。
 CPS社より当社へ移籍した営業員は、CPS社在籍時から外国債券営業に注力しており、トルコ・リラ建て債券(以下「トルコ・リラ債」という。)として、利付債やゼロ・クーポン債のほか、発行者による期限前償還条項付きゼロ・クーポン債(以下「コーラブル債」という。)をCPS社のために行う金融商品仲介行為として引き続き顧客へ勧誘している。
 このような中、CPS社に対する関東財務局の検査において、同社営業員によるトルコ・リラ債に係る投資家保護上問題のある投資勧誘が認められたところ、CPS社から当社へ移籍した営業員の一部が、移籍後も同様に以下のとおり問題のある投資勧誘を継続している状況が認められた。

○ トルコ・リラ債取引の勧誘に関し、顧客に不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げる行為
 リラ/円の為替が長期的なすう勢として大幅に下落している状況にあった中、当社営業員は、顧客へ勧誘するトルコ・リラ債の債券価格の推移についてCPS社を通じて日々容易に把握可能であり、実際に債券価格が上昇しておらず不安定な値動きをしている状況を確認していたにもかかわらず、自己の収益を確保することを目的に、同債券の積極的な買付意向を特段有していなかった10顧客に対し、債券価格が金利等の影響を受け下落する可能性のあるリスクには何ら言及せず、コーラブル債において提示されている外貨ベースのコール価格が段階的に上昇していく点を利用して、その債券価格も「○年後くらいにコール条項価格になる目途はついている、分かりやすい債券」「上がったり下がったりしないで、じわじわコール条項価格に向けて月追うごとに進んでいく」等の説明や、「途中で解約もできる」等と言及するなど、期限前償還されなかった場合でも、少なくとも将来の債券価格が安定的に上昇し中途売却により外貨ベースの値上がり益を得られることが確実である旨又は確実であると誤解させるおそれがあることを意図的に顧客へ告げて勧誘を行っていた(計10件、3営業員)。

 なお、上記のほか、当社営業員が、トルコ・リラ債に関し、外貨ベースの高利回りや、当該債券の発行体が高格付であることによる償還金支払いの安全性といったメリットのみを強調する一方で、リラ/円の為替反転を期待させる説明をしつつ、損益分岐点となる為替レートや取引による損失が発生する可能性などのデメリットについて顧客に対し具体的に説明していないといった投資者保護上問題がある行為も認められている。これらの当社の状況は、当社のコンプライアンスが基本的にCPS社の内部管理部門により管理されている態勢となっている中、CPS社の内部管理統括責任者を兼務する当社の鮫島寛行代表取締役社長は、当社の投資勧誘の適切性の確保のための取組みについて実効性ある管理態勢を構築していない結果、CPS社在籍時から同様の行為に及んでいる営業員の法令等遵守意識の欠如に起因して、長年にわたり法令違反行為等が繰り返されてきたものである。
 当社が行った上記の行為については、金融商品取引法第38条第2号に掲げる「顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げて金融商品取引契約の締結の勧誘をする行為」に該当し、同法第66条の14第1号ロに該当するものと認められる。

 

(参考条文)
○ 金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)
(禁止行為)
第三十八条 金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第四号から第六号までに掲げる行為にあつては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く。
 一 (略)
 二 顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤解させるおそれのあることを告げて金融商品取引契約の締結の勧誘をする行為
 三~九 (略)

(禁止行為)
第六十六条の十四 金融商品仲介業者又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。
 一 金融商品仲介業に関連し、次に掲げるいずれかの行為を行うこと。
 イ (略)
 ロ 第三十八条第二号から第六号までに該当する行為
 ハ~ヘ (略)
 二・三 (略)