市況 8月30日
投資被害について
NY株式:ダウ56ドル高
29日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は56.97ドル高の21865.37、ナスダックは18.87ポイント高の6301.89で取引を終了した。
昨日の北朝鮮によるミサイル発射を受け、地政学リスクへの警戒感から売りが先行。
テキサス州に上陸したハリケーン被害の影響に対する不透明感や長期金利の低下が嫌気されるも、8月消費者信頼感指数が予想を上振れたほか、北朝鮮情勢への緊張が一服すると、引けにかけて下げ幅を縮小し上昇に転じた。
29日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円76銭で引けた。
北朝鮮のミサイル発射を受けてトランプ米大統領は「全ての手段を選択肢にする」と表明し、軍事的手段も除外しない方針を繰り返したことから、米朝関係緊迫化懸念にドル売り・円買いが観測された。
しかしながら、29日発表の8月米消費者信頼感指数は予想を上回ったことや、米国国防総省が「北朝鮮のミサイル、米国、グアムの脅威にはならない」と指摘したため、地政学リスク増大に対する警戒感は低下し、ドルを買い戻す動きが急速に広がった。
ニューヨーク原油先物10月限は続落、10月限終値は46.44ドル、マイナス0.13ドル。
ガソリン先物は堅調に推移したが、主要製油所の操業率低下の影響で原油需要は短期的に減少するとの見方が多く、原油先物は伸び悩んだ。原油需要の減少は一時的との見方は多いが、製油所の操業再開時期ははっきりしていないことから、原油先物がただちに反発する可能性は低いとみられている。
ニューヨーク金先物12月限は3日続伸、12月限終値は1318.90ドル、プラス3.60ドル。
北朝鮮によるミサイル発射を受け、地政学リスクへの警戒感から米国株は売りが先行し、金は上昇する展開となった。ただ、8月の米消費者信頼感指数が予想を上振れたほか、北朝鮮情勢への緊張が一服すると、金は上げ幅を縮小する格好に。日足チャートでは長い上影を残している。