市況 9月12日
投資被害について
NY株式:ダウ259ドル高
11日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は259.58ドル高の22057.37、ナスダックは72.07ポイント高の6432.26で取引を終了した。
ハリケーン「イルマ」による被害が事前の想定より軽微であったことや、9日の建国記念日に予想された北朝鮮のミサイル発射がなかったことで、欧州株が全面高となり、米国株も買いが先行。
トランプ政権が北朝鮮制裁強化の国連決議案を軟化させたことが報じられると、地政学リスクの後退も好感され、終日堅調推移となった。
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円38銭で引けた。
警戒されていたハリケーン「イルマ」が勢力を弱めたほか、北朝鮮によるミサイル発射実行もなく、安心感が広がりリスク回避のドル売り・円買いは大幅に後退した。米債利回りの上昇でドル買いがさらに強まった。
ニューヨーク原油先物10月限は反発、10月限終値は48.07ドル、プラス0.59ドル。
米フロリダ州に上陸した大型ハリケーン「イルマ」による被害を受けて、石油需要が一段と後退するとの思惑から原油は売りが先行。米ゴールドマン・サックスが大型ハリケーン「ハービー」と「イルマ」の影響で9月の石油需要が日量約90万バレルと減少するとの見通しを示したことも、原油相場の売り圧力を強めた。
ただ、サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相がカザフスタン、ベネズエラ両国の石油相と石油輸出国機構と非加盟国の協調減産の再延長を議論していると報じられたことから、原油先物は反転した。
ニューヨーク金先物12月限は反落、12月限終値は1335.70ドル、マイナス15.5ドル。
北朝鮮が前週末9、10日にミサイル再発射などの挑発行動を見送ったことや米フロリダ州に上陸した超大型ハリケーン「イルマ」も熱帯低気圧に変わり、市場のリスク回避姿勢が和らいだ。このため、「質への逃避」の金買い需要が後退した。最近の上伸を受けた利益確売りも目立った。また、外為市場では対ユーロでドル高が進行。このため、ドル建ての金相場は相対的な割高感からも売り圧力が強まった。