市況 9月13日
投資被害について
NY株式:ダウ61ドル高
12日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は61.49ドル高の22118.86、ナスダックは22.02ポイント高の6454.28で取引を終了した。
昨夕に採択された北朝鮮に対する国連の制裁決議において、米国が石油の全面禁輸など主要な制裁措置を断念したことで地政学リスクが後退し、アジア・欧州株が概ね全面高となり、米国株も連れ高。7月JOLT求人件数が過去最高となったほか、米国債利回りの上昇で金融株が選好され、終日堅調推移となった。
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円16銭で引けた。
米国の7月JOLT求人件数が過去最高を記録したこと、ムニューシン米財務長官が年内の米国の税制改革実施を再公約したことが好感材料となり、ドル買い・円売りに拍車がかかった。
ニューヨーク原油先物10月限は小幅続伸、10月限終値は48.23ドル、プラス0.16ドル。
2018年3月末が現行の減産合意期限となっているが、石油輸出国機構は減産期間を3カ月超延長することで協議していることが材料視された。市場関係者の間では6カ月程度の期間延長で合意されるとの見方も浮上している。ただ、大型ハリケーン「ハービー」と「イルマ」の影響で9月の石油需要は減少するとの見方が多いことから、原油先物はやや上げ渋った。
ニューヨーク金先物12月限は続落、12月限終値は1332.70ドル、マイナス3.00ドル。
この日発表された7月の米JOLT求人件数は市場予想を上回る617万件に達したことや、米長期金利の上昇が嫌気されたようだ。北朝鮮の挑発行動に対する市場の警戒感は消えていないが、投資家の間でリスク志向が再び高まっていることから、短期筋などの売りが優勢となった。ただ、地政学リスクや米政治不安が再浮上する可能性は残されており、安全逃避の金需要が大幅に減少する可能性は低いとの声も聞かれている。