市況 10月6日
投資被害について
NY株式:ダウは113ドル高
NYダウ 終値 :22775.39 前日比:+113.75
5日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は113.75ドル高の22775.39、ナスダックは50.73ポイント高の6585.36で取引を終了した。
週間新規失業保険申請件数が予想より減少したことで、ハリケーン被害に対する警戒感が後退したほか、堅調な8月製造業受注や、貿易赤字の縮小が好感され買いが先行。下院で18年度の予算案が可決されると税制改革案に関する審議が進むとの期待から上げ幅をやや拡大し、終日堅調推移となった。明日の雇用統計を見極めたいとの思惑から上値は限られているものの、主要株価指数は過去最高値を更新した。
雇用統計では、非農業雇用者数が8万人増、失業率は4.4%増が予想されている。最近の経済指標からハリケーンによる雇用情勢への懸念が薄れつつあり、予想を上回る内容となれば12月の利上げ見通しが高まるだろう。
5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円82銭で引けた。
米国の8月貿易赤字の予想以上の縮小や予想を上回った製造業受注に加え、連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言を受けて、年内追加利上げ観測を受けたドル買いが強まった。
ニューヨーク原油先物11月限は反発、11月限はプラス0.81ドルの50.79ドルで取引を終えた。
サウジアラビアのサルマン国王とロシアのプーチン大統領が会談したとの報道が材料視された。原油需要の大幅な増加は期待できないものの、主要産油国が生産調整を進めることによって原油の供給過剰はある程度解消されるとの期待が広がり、短期筋などの買いが入った。米国株高も好感されたようだ。
ニューヨーク金先物12月限は反落、12月限終値は1273.20ドル、マイナス3.60ドル。
この日発表された8月製造業受注指数の改善や、8月耐久財受注改定値の上方修正が意識されたようだ。年内追加利上げ観測は後退していないため、安全逃避的な金買いは縮小した。
なお、市場関係者の間では、6日に発表される9月非農業部門雇用者数は10万人程度増えるとの見方が出ている。ハリケーンによる被害の影響で雇用者数の増加は8月実績を下回ると予想されているが、雇用への影響は限定的だったとみられている。