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市況  2月9日

投資被害について


NY株式:NYダウは1032ドル安
8日の米国株式相場は下落。

ダウ平均は1032.89ドル安の23860.46、ナスダックは274.82ポイント安の6777.16で取引を終了した。欧州株が全面安となり、米国株にも売りが先行。米政府機関の閉鎖や長期金利上昇の懸念が強まり、投資家の先行き不透明感を示すVIX指数が再び高止まりしており、下げ幅を拡大した。
VIX低下に賭けるデリバティブのポジション解消が株価下落に拍車をかけているとの見方も多い。
ダウは再び1000ドルを超す大幅下落となった。

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円76銭で終了した。
この日発表の週次新規失業保険申請件数は予想外に減少し45年ぶり低水準付近となったことや、英国中央銀行MPCが早期で大幅な利上げを示唆したため、英国債売りに連れた米国債売りが強まった。欧米長期金利の上昇を警戒した株安を嫌ってリスク回避のドル売り・円買いに拍車がかかった。

ニューヨーク原油先物3月限は続落、原油3月限終値は61.15ドル、マイナス0.64ドル。
原油、ガソリン在庫増加の思惑や米国株の大幅続落を意識して、原油先物の上値は一段と重くなった。ユーロ安・米ドル高の相場展開となったことも原油先物の反発を抑える一因となった。

米エネルギー情報局の週報で米原油生産量が増加を続け、日量1000万バレルの大台を上回ったことが圧迫要因。米国が今後も原油の輸入国であることに変わりはないものの、米原油生産量はサウジアラビアやロシアと並び、世界のトップレベルに達している。EIAによると、年内に米国の原油生産量は日量1100万バレルを上回る見通し。

石油輸出国機構やロシアなどが協調減産を行っているなかで、世界的に過剰在庫は解消に向かっているが、米国の増産が目標達成を不透明にしている。EIAの見通しを前提にすると、協調減産の開始から2018年末にかけて米国の原油生産量は日量200万バレル超増加する。OPECを中心とした協調減産の規模は日量で約180万バレル。

チャート上で三尊天井を形成していることもテクニカル的な売りを誘っているほか、米株式市場が軟調に推移したことも原油を圧迫した。インフレや金利上昇を警戒した世界同時株安は沈静化に向かっているものの、株価の値動きは引き続き神経質で、リスク資産の一角である原油の重しとなった。


ニューヨーク金先物4月限は反発、金4月限終値は1319.00ドル、プラス4.40ドル。
欧米株安を意識して安全逃避的な買いが増えたようだ。ただ、米長期金利が下げ渋ったことやユーロ安・米ドル高の相場展開となったことから、金先物の上げ幅はやや縮小した。

立会時間は、株安・ドル安を受けて地合いを引き締めた。米国債の利回り上昇などを受けて株価の戻りが売られ、ドル安に振れた。ただその後はドル安が一服したことから1324.5ドルで上げ一服となった。
時間外取引で調整局面を継続したが、株安再開が下支え要因となった。米国債の利回り上昇から株式市場でポジション調整の売りが出た。米新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、労働市場のひっ迫を示しており、賃金の底堅い動きが見込まれている。  ニューヨーク銀3月限