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先物被害、先物取引被害  5月15日

投資被害について


NY株式:NYダウは68ドル高
14日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は68.24ドル高の24899.41、ナスダックは8.43ポイント高の7411.32で取引を終了した。
貿易摩擦問題を巡る米中協議の再開を明日に控えて、トランプ大統領が中国の通信企業との取引再開に向けて譲歩する姿勢を示し、協議進展への楽観的な見方から買いが先行。しかし、在イスラエル米大使館のエルサレム移転に伴う抗議活動で多数の死傷者が出るなど地政学リスクへの警戒感が重しとなり、上げ幅を縮小する展開となった。

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円65銭で引けた。
米中貿易摩擦への懸念が後退し、リスク選好の円売りが優勢となった。米国債10年債利回りが再び3%を目指す展開となったためドル買いが再燃した。また、トランプ大統領は米制裁で苦境に陥る中国の通信機器大手、中興通訊が早急に事業に復帰できるよう、譲歩に向けて周国家主席と協力していると言及し、米中通商協議の進展が期待されたこともドル買い材料となった。


ニューヨーク原油先物6月限は小幅反発、原油6月限終値は70.96ドル、プラス0.26ドル。
米国の対イラン制裁再開でイランの減産が見通されるほか、在イスラエルの米大使館をエルサレムに移転することにともなう抗議活動でパレスチナ人が50人以上死亡し、中東情勢が緊迫化していることが材料視された。

米国はイランの石油産業に対する制裁を課すほか、その他の幅広い産業も制裁対象となっており、イラン経済は悪化し混乱が広がっていくとみられている。足元でイランの原油生産量が減少しているわけではないものの、潜在的な供給リスクは拡大している。

トランプ政権は在イスラエル大使館をテルアビブからイスラエルの首都として認定したエルサレムに移転した。パレスチナ自治区では抗議が激化している。ガザのデモ参加者は4万人を超え、2000人以上が負傷した。

5月の石油輸出国機構月報で、2018年の石油需要見通しが上方修正されたことは買い手がかり。前年比165万バレル増の日量9885万バレルと4月の見通しから2万5000バレル引き上げられた。
3月の経済協力開発機構加盟国の石油在庫は前月比1270万バレル減の28億2900万バレルとなった。OPECやロシアなどが行っている協調減産の目標値である過去5年平均まであとわずか900万バレルとなっている。OPEC加盟国ではベネズエラの減産が止まらず、4月の原油生産量は日量143万6000バレルまで縮小した。


ニューヨーク金先物6月限は続落、金6月限終値は1318.20ドル、マイナス2.50ドル。
ニューヨーク金6月限は、続落。時間外取引では1317.9~1322.4ドルのレンジで推移、前日比1.9ドル安の1318.8ドルとなった。6月限は、安寄りしたのち、ドル安を受けて堅調となった。ただ米連邦準備理事会の利上げ見通しから米国債利回りが上昇すると、ドル安が一服し、上値を抑える要因になった。

立会時間は、米中通商協議に対する楽観的な見方などを受けて株高に振れ、ドル高に転じたことが圧迫要因になった。買い戻しなどが入って1321.3ドルまで戻す場面も見られたが、トランプ米大統領のツイートやロス米商務長官の発言を受けてドル高が進むと、一段安となった。

中国の劉鶴副首相が15~19日に訪米し、米中通商協議が再開される。トランプ大統領は、中国の通信機器メーカーZTEについて、「速やかに事業に戻る方策を同社に示すため、習主席と協力している」とツイートし、先行きに対する楽観的な見方が出 た。またロス米商務長官は「中国はなお公正な貿易を行っていない。EUとの協議は継続しており、6月1日までに合意しなければ鉄鋼への制裁関税を発動する」と述べた。