先物被害、先物取引被害 5月17日
投資被害について
ニューヨークダウは62ドル高
16日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は62.52ドル高の24768.93、ナスダックは46.67ポイント高の7398.30で取引を終了した。
北朝鮮情勢を巡る警戒感や米国債利回りの上昇が一服し、昨日の株価下落を受けた買い戻しが先行した。しかし、午後にかけて米国債利回りが再び上昇すると、株式相場も上値の重い展開となった。
16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円39銭で引けた。
4月の米住宅着工件数が予想を下回り、ドル売りが優勢となった。しかし、その後発表された米4月鉱工業生産の結果を受けて、米国債利回りは再び上昇。米10年債利回りが3.1%に達すると、ドル買いが一段と加速した。
ニューヨーク原油先物6月限は続伸、原油6月限終値は71.49ドル、プラス0.18ドル。
米国の対イラン制裁再開によるイランの減産見通しやベネズエラの経済危機のほか、米エネルギー情報局が発表した週報で原油や石油製品の在庫が減少したことや、米原油輸出が過去最高水準を更新したことが相場を押し上げた。米国のガソリンやヒーティングオイルを含む留出油の在庫は減少を続けており、留出油は過去5年のレンジ下限まで減少するなど、需給は逼迫気味。米原油輸出は日量256万6000バレルまで拡大し、米国産原油に対する引き合いが強まっている。
ただ、シェールオイルの増産を背景に米原油生産量も過去最高水準を淡々と塗り替えていることや、国際エネルギー機関が月報で2018年の需要見通しを下方修正したことが上値を抑えた。IEAは石油価格の上昇が需要を抑制すると見通している。EIAが今週発表した掘削生産性報告によると、シェールオイルの増産は来月も続く見通し。価格上昇が需要を抑制している反面、供給拡大を後押ししている。
IEA月報で、3月の経済協力開発機構加盟国の石油在庫は前月比2680万バレル減の28億1900万バレルとなり、過去5年平均を下回った。OECDの過去5年平均の石油在庫は石油輸出国機構が協調減産の目標値としているが、サウジなどは過剰在庫を認識するうえでこの在庫水準は適切ではないとして、新たな測定方法を模索している。
ニューヨーク金先物6月限は下げ渋り、金6月限終値は1291.50ドル、プラス1.20ドル。
ニューヨーク金6月限は、反発。時間外取引では1286.0~1296.4ドルのレンジで推移、前日比2.1ドル安の1288.1ドルとなった。6月限は、安寄りしたのち、北朝鮮の発言が下支えとなったが、欧州時間のユーロ安を受けて戻りを売られた。
立会時間は、2017年12月以来の安値1285.7ドルを付けた。その後は株高となったが、ドル高一服を受けて地合いを引き締め、1293.3ドルまで戻した。
北朝鮮は米国との首脳会談開催を再考するかもしれない、としたが、リスク回避の動きは限られた。一方、イタリアで連立協議を進めるポピュリズム政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」が、欧州中央銀行に対し、イタリアの債務2500億ユーロの免除を要請する方針と伝えられたことを受けてユーロが下落したが、ニューヨーク市場でユーロ安は一服した。