先物被害 5月31日
投資被害について
ニューヨークダウは306ドル高
30日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は306.33ドル高の24667.78、ナスダックは65.86ポイント高の7462.45で取引を終了した。
イタリアの政局不安が一服し、投資家心理が持ち直したことで買いが先行。米国債利回りの上昇を受けて金融関連銘柄を中心に買い戻しが広がったほか、原油高も好感され、終日上昇となった。
30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円91銭で引けた。
米国の5月ADP雇用統計が予想を下回り、1-3月期GDP改定値も下方修正されたことでドル売りが先行。その後、ユーロ・円の一段の買い戻しに連れ高となった。
ニューヨーク原油先物は反発、原油7月限終値は68.21ドル、プラス1.48ドル。
関係筋の話として、石油輸出国機構やロシアなどの非OPEC加盟国などが年末まで協調減産を継続すると伝わったことが手がかり。サウジアラビアやロシアは協調減産の段階的な縮小を協議し、来月22日のOPEC総会で増産を決定するとみられているものの、2018年末までは合意に沿って減産は続けるもよう。現在は日量180万バレル規模の協調減産が行われており、来月の総会で半分程度まで縮小するとみられている。
このほか、この関係筋は「サウジアラビアやOPEC加盟国、非加盟国は今年や来年以降も協調行動を継続し、一時的な取り組みにはとどまらない」、「石油市場の安定化のため長期的な協調となる」と述べた。
今週の米週間石油在庫統計で原油在庫が減少すると見通されていることも支援要因。原油在庫の市場予想は前週比60万バレル減となっている。メモリアルデーを過ぎ、米国のドライブシーズンが本格化することから、原油や石油製品の需要が拡大していくとみられている。ただ、最近は燃料価格の上昇が需要を減退させており、需要はあまり強くない。亜熱帯性暴風雨「アルベルト」の影響で統計が乱れている可能性もある。
ニューヨーク金先物は反発、金8月限終値は1306.50ドル、プラス2.40ドル。
金8月限は、反発。時間外取引では1300.0~1307.3ドルのレンジで推移、前日比2.4ドル安の1301.7ドルとなった。8月限は、安寄りしたのち、イタリアの再選挙が7月になるとの見方を受けてユーロが軟調に推移したことが圧迫要因になった。
立会時間は、イタリアの先行き懸念が後退し、ユーロ安が一服したことや、米国内総生産改定値の下方修正で米国債の利回り上昇が一服したことを受けて地合いを引き締めた。時間外取引の高値を突破すると、1308.8ドルまで上昇した。
イタリア暫定首相に指名されたカルロ・コッタレッリ氏が暫定内閣の組閣で主要政党の支持を取り付けられないなか、7月に再選挙が実施されるとの見方が出てユーロの下げ要因となった。一方、イタリアの国債入札では10年債利回りが3.0%と4年ぶりの高水準となったが、応札倍率は1.48倍と前月の1.39倍から上昇した。またイタリアの政権樹立に向けた新たな取り組みもあり、先行き懸念が後退した。