7月18日
投資被害について
ニューヨークダウは55ドル高、パウエル議長の発言を好感
ニューヨーク株式相場は上昇。ダウ平均は55.53ドル高の25119.89、ナスダックは49.40ポイント高の7855.12で取引を終了した。
昨日引け後に発表された動画ストリーミングのネットフリックスの決算が予想を下振れ、ハイテク株を中心に大きく下落して寄り付いたものの、その後は買い戻しが優勢となった。議会証言でパウエルFRB議長が米景気の堅調さを強調し、緩やかな利上げ継続を支持したことも好感されたほか、主要決算発表への期待感から引けにかけて上げ幅を拡大した。
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円88銭で引けた。
米連邦準備制度理事会のパウエル議長は半期議会証言で米国経済や労働市場が引き続き強く、「当面、緩やかな追加利上げが最善」との考えを示したため追加利上げを織り込むドル買いが強まった。
17日のニューヨーク原油先物8月限はもみ合い、原油8月限終値は68.08ドル、プラス0.02ドル。
サウジアラビアやロシアなどの増産を背景に供給ひっ迫懸念が後退しているなか、週明けに急落した流れを引き継いで一段と下値を広げる場面はあったものの、襲撃によってリビア最大級のシャララ油田の生産量が落ち込んでいることや、定期回収にともなうベネズエラの生産減少が材料視され、安値から切り返して引けた。
リビア国営石油会社は同国西部のザーウィヤ港からの出荷について不可抗力条項の適用を宣言した。シャララ油田の生産量が日量12万5000バレルまで落ち込んでいることが背景。この油田の生産能力は日量30万バレルを上回るが、武装グループによる襲撃を受けて作業員2名が誘拐されたことを受けて、一部の従業員を避難させており、稼働率が低下している。
先週、リビア東部からの輸出が再開することが決まり、同国の生産量が回復すると期待されていたものの、安定供給には至っていない。
米原油在庫が減少を続けるなかで、今週の米週間石油在庫統計で原油在庫の減少が見通されていることも支援要因となった。原油在庫の市場予想は前週比350万バレル減。夏場の需要期にあり、原油消費量が拡大している。ただ、石油製品価格の上昇が消費を抑制している。
米エネルギー情報局が発表した掘削生産性報告によると、シェールオイルの主要7地域の生産量は8月に日量747万バレルまで拡大する見通し。シェールオイルの増産が続いている。
ニューヨーク金先物8月限は続落、金8月限終値:1227.30ドル、マイナス12.40ドル。
金8月限は、続落。時間外取引では1237.4~1245.1ドルのレンジで推移、前日比0.3ドル高の1240.0ドルとなった。8月限は、高寄りしたのち、戻りを売られる場面も見られたが、パウエル米連邦準備理事会議長の議会証言を控えてドル高が一服したことを受けて下げ一服となった。
立会時間は、戻りを売られると、米FRB議長の議会証言後にドル高に振れたことを受けて軟調となった。時間外取引の安値を割り込むと、テクニカル要因の売りを巻き込んで一段安となり、2017年1月以来の安値1225.9ドルを付けた。
米FRB議長の議会証言で、米労働市場の底堅さと落ち着いた物価上昇が「数年間」続くだろうとの見方が示されたことを受けてドル高に振れた。また英国の欧州連合離脱に対する懸念が残り、ポンドが下落したことも圧迫要因になった。