7月25日
投資被害について
ニューヨークダウは197ドル高、EU首脳会談を控えて様子見ムード
米国株式相場はまちまち。ダウ平均は197.65ドル高の25241.94、ナスダックは1.10ポイント安の7840.77で取引を終了した。
検索大手アルファベットの好決算を受けてハイテク株を中心に買いが先行。ナスダック総合指数は一時最高値を更新したものの、利益確定の売りで引けにかけて下落に転じた。一方、ダウ平均は複数の構成銘柄が好決算を発表して堅調推移となった。ただし、明日の米・EU首脳会談を見極めたいとの思惑もあり、上値は限られた。
24日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円18銭で引けた。
米国債利回りの低下を受けたドル売り、日本銀行が金融政策で正常化に動き始めるとの思惑が広がり、円買いが優勢になった。その後、株高や米国4-6月期国内総生産への期待でドルは下げ渋った。
ニューヨーク原油先物9月限は反発、原油9月限終値は68.52ドル、プラス0.63ドル。
中国のインフラ投資が米中貿易戦争による向かい風を緩和し、石油需要を一段と高めると期待されているほか、米国のイラン制裁によって同国の生命線である石油輸出が絶たれることが警戒されている。イランの米国に対する態度が先鋭化していることは中東情勢の緊迫感を高めている。ただ、夏季休暇シーズンであることから出来高はしぼんでいる。中心限月である9月限はほぼ前日の値幅を引き継いだ。
米中貿易戦争の落とし所はみえておらず、通商協議の長期化が想定されているなかで、中国の景気減速が警戒されているものの、中国政府が内需拡大に向けた政策を発表し、景気のてこ入れに動いたことは石油需要の拡大見通しを後押しした。
米国の対イラン制裁の第1弾が来月に発動する予定となっているなかで、イランと米国の舌戦は激化している。米国がイランの核開発を制限する合意から離脱し、対イラン制裁の再開を決定した後は中東情勢の不透明感が拡大。米国の制裁開始を控えて、各国の企業はイランとの取引を停止しており、イラン経済は追い込まれている。石油関連の制裁は11月に始まる。
ニューヨーク金先物8月限はもみ合い、金8月限終値は1225.50ドル、マイナス0.10ドル。
金8月限は、小幅続落。時間外取引では1218.1~1228.4ドルのレンジで推移、前日比2.5ドル高の1228.1ドルとなった。8月限は、安寄りしたのち、ドル高を受けて軟調となった。欧州時間に入ると、7月の独製造業PMIが予想外に改善し、ユーロ高に振れたことを受けて地合いを引き締めた。
立会時間は、ドル高一服を受けて買い優勢となり、1229.7ドルまで上昇した。ただその後はユーロの戻りが売られたことを受けて上げ一服となり、1224.0ドルに下落した。
7月の独製造業PMIが予想外に改善し、ドル高が一服したことが支援要因になった。ただユーロ圏総合PMI速報値は低下し、ユーロ買い一巡後は戻りを売られた。一方、市場ではトランプ米大統領のつぶやきでも、米連邦準備理事会の利上げ継続でドル高が続くとみられている。また海外投資家にとって米国債利回りは魅力的と指摘された。