8月7日
投資被害について
ニューヨークダウは39ドル高、主要企業決算が好感される
米国株式相場は上昇。ダウ平均は39.60ドル高の25502.18、ナスダックは47.66ポイント高の7859.68で取引を終了した。
貿易摩擦問題を巡る米中関係悪化への警戒感から、売りが先行。主要経済指標の発表がないなか、複数の主要企業決算が好感され、小幅上昇となった。
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円40銭で引けた。
米国が依然、段階的な利上げ軌道にあるとの見方を受けたドル買いが続いた。ただ、米中貿易摩擦への懸念や米国が制裁を再開する計画を受けたイランとの関係悪化懸念に、上昇も限定的となった。
ニューヨーク原油先物9月限は反発、原油9月限終値は69.01ドル、プラス0.52ドル。
今週から米国が対イラン経済制裁の第一弾を再開したことで、今後イラン産原油の供給が急減するとの見方が強まったことや、7月のサウジアラビアの原油生産量が減少したことなどで上昇する展開となった。一方、イラン産原油の禁輸は11月からの実施が予定されているうえ、一部諸国を対象にして、イラン産原油禁輸の除外措置を検討すると報じられたことで、高値からは大きく上げ幅を削った。
9月限は、アジアの時間帯の夜間取引では、68ドル台後半で強含む展開となった後、欧州の時間帯には、69ドル台に乗せて前半でやや広めのもみ合いが続いた。その後、米国の時間帯に入り、再び地合いを引き締めて69.92ドルまで上伸。ただ、70ドル台には届かず、後半は一貫して下落する展開となり、帳入値は69.01ドル。その後は69ドル台も割り込み、高値から1ドル以上崩れた。
トランプ米大統領は6日、イランのロウハニ大統領と前提条件なしに会談する用意があるとしながらも、米国の対イラン経済制裁の一部を7日から再発動する大統領令に署名した。イラン政府の米ドル購入や、金などの貴金属の売買などが禁止されるが、イラン産原油の禁輸などは、11月5日から発動される予定。
米金融機関、モルガン・スタンレーは、この制裁により、2018年第4四半期のイラン産原油の生産量が日量270万バレルまで落ち込む見通しを示した。なお、現状の生産量は同380万バレル水準となっており、100万バレル以上減少することが予想されている。
一方、米国が11月から実施予定のイラン産原油の禁輸について、一部諸国を対象に、免除措置を検討することも報じられている。ただ、そのためには、輸入の「著しい」減少が必要だという。
7月のサウジアラビアの原油生産量は日量1030万バレルと、前月の1049万バレルから減少した。
ニューヨーク金先物12月限は反落、金12月限終値は1217.70ドル、マイナス5.50ドル。
金12月限は、反落。時間外取引では1216.2~1226.0ドルのレンジで推移、前日比6.4ドル安の1216.8ドルとなった。12月限は、安寄りしたのち、安値拾いの買いが入ったが、ドル安一服を受けて戻りは売られて軟調となった。
立会時間は、貿易戦争に対する懸念などを受けて1215.3ドルまで下落したのち、ユーロ安一服を受けて下げ一服となった。ただドル高の見方が強く、1219.8ドルで戻りを売られた。
中国の自動車輸入急減や、ドイツの鉱工業受注指数低下で、貿易戦争に対する懸念が強く、ドル高に振れたことが圧迫要因になった。ニューヨーク市場でユーロが買い戻されたが、目立った材料は見当たらず、戻りは売られた。