11月13日
投資被害について
ニューヨークダウは602ドル安、アップル大幅安でハイテク株に売りが波及
米国株式相場は下落。ダウ平均は602.12ドル安の25387.18、ナスダックは206.03ポイント安の7200.87で取引を終了した。
本日はベテランズ・デーの振替休日で債券市場が休場。
サウジアラビアが12月からの原油減産を示唆したほか、OPECやその他主要産油国にも減産を呼び掛け、原油相場の上昇を受けたインフレ懸念から売りが先行。
トランプ大統領が原油減産に反対の姿勢を示したこともあり、引けにかけて原油相場は下落に転じたものの、相場を押し上げるには至らなかった。
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円85銭で引けた。
株安を嫌ってリスク回避の円買いが強まったのち、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁が12月の追加利上げや、来年少なくとも2回の利上げを予想しているとの見解を示したことを受けてドル買いが再燃した。
ニューヨーク原油先物12月限は続落、原油12月限終値は59.93ドル、マイナス0.26ドル。
供給過剰が警戒されるなかでサウジアラビアを中心とした産油国が減産協議を開始したことで上昇する場面はあったものの、トランプ米大統領が減産に否定的な発言をしたことでマイナス圏に押し戻されて引けた。ツイッターで、同大統領は「たぶん、サウジアラビアや石油輸出国機構が減産することはない。供給に基づき原油価格はさらにさがるはずだ」と語った。
週末11日に主要な産油国はアブダビで共同閣僚監視委員会を行い、需要の減速に対する警戒感を示した。産油国の舵取り役であるサウジアラビアは減産を示唆しており、同国のファリハ・エネルギー相は来年にかけて日量100万バレル程度の減産が必要になるとの認識を示した。来月のOPEC総会で減産が合意に至るなら、ロシアも同調する見通し。2017年に始まったOPECプラスによる現行の協調減産は年内で終了し、来年からは新たな枠組みで生産量の調節が行われる。季節的な需要の変動を考慮し、サウジは12月に前月比で日量50万バレル程度の減産を行う。
今年、トランプ米大統領がイラン制裁を再開し、同国の供給量が減少するなかで、サウジアラビアやロシアなど主要な産油国はイランの減産を穴埋めするために増産した。米国がイラン制裁を再開したことが原油価格を刺激していたなかで、トランプ米大統領は石油輸出国機構が相場を押し上げていると繰り返し批判し、産油国に増産を促した。ただ、今月から始まったイランに対する石油制裁について、米国は制裁内容を一時緩和したことで、供給過剰に対する意識が強まった。
ニューヨーク金先物12月限は続落、金12月限終値は1203.50ドル、マイナス5.10ドル。
金12月限は、続落。時間外取引では1204.3~1212.0ドルのレンジで推移、前日比1.6ドル安の1207.0ドルとなった。12月限は、高寄りしたのち、ポンド主導のドル高を受けて戻りを売られた。
立会時間は、ドル高を受けて時間外取引の安値を割り込むと、テクニカル要因の売りが出て下げ幅を拡大した。イタリアの財政問題に対する懸念もあり、ユーロが軟調に推移すると、10月11日以来の安値1201.4ドルを付けた。
英国の欧州連合離脱交渉を巡って英閣僚が辞任したことや、イタリアの財政問題に対する懸念を受けてドル高に振れたことが圧迫要因になった。米連邦準備理事会の利上げ見通しも下げ要因となり、1200ドルの節目が意識される。