12月19日
投資被害について
ニューヨークダウは82ドル高、反発もFOMC控え様子見ムード
米国株式相場は上昇。ダウ平均は82.66ドル高の23675.64、ナスダックは30.18ポイント高の6783.91で取引を終了した。
前日の大幅下落で主要株式指数が年初来安値を記録したこともあり、買い戻しが先行。トランプ政権がメキシコ国境の壁建設予算についてやや譲歩の姿勢を示したことも好感された。しかし、明日のFOMCの結果発表を見極めたいとの思惑から上値も限られ、引けにかけてやや上げ幅を縮小する展開となった。
18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円50銭で引けた。
11月の米住宅着工件数が予想を上回ったことや株式相場が下げ止まりドル買い・円売りが再燃。しかし、マッコーネル共和党上院院内総務が、「民主党が共和党の歳出案を却下した」と発表したことから、一部米国政府機関の閉鎖懸念が強まり、ドルは伸び悩んだ。
ニューヨーク原油先物1月限は大幅続落、原油1月限終値は46.24ドル、マイナス3.64ドル。
習近平・中国国家主席が改革開放40周年大会で演説し、米国など他国の圧力に対抗する姿勢を示したことで、米中貿易戦争の長期化が連想された。習近平氏は「中国人民は誰からも指図を受ける筋合はない」と述べた。米経済は今のところ堅調さを維持しているものの、中国は減速が続いており、拡大する石油消費の鈍化が警戒されている。中国は米国と並ぶ石油の消費大国で、需要は世界全体の1割超を占める。
原油価格が下げているなかで、米国のシェールオイル生産が拡大する見通しであることは圧迫要因。17日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した掘削生産性報告では、シェールオイルの主要7地域の生産量が増加を続け、来年1月には日量816万6000バレルまで拡大するとの見通しが示された。
米連邦公開市場委員会の声明文やパウエル米連邦準備理事会議長の会見に対する警戒感も相場を押し下げた。世界的な景気減速のなかで、来年以降 も米経済が堅調さを維持できるのか当局者の見通しに注目が集まっている。慎重な景気見通しが示されるようだと、来年の利上げ停止が連想され、市場参加者の警戒感が高まるリスクがある。
ニューヨーク金先物2月限は小幅続伸、金2月限終値は1253.60ドル、プラス10.40ドル。
金2月限は小幅続伸。時間外取引では、ドル高警戒感が強く、小安く推移したが、1250ドル割れは買い拾われた。日中取引では、ニューヨークダウが急反発したが、ドルが小幅安で推移、米国債の利回り低下が継続され、プラスサイドに浮上し、小高く引けた。
時間外取引では売り優勢となったが、1249.0ドルで買い拾われ、投機家の買い意欲の根強さが示された。日中取引開始後、1月の米住宅着工件数は125万6000件となり、ドル買いを要因となったが、ドルは戻り鈍く推移。ニューヨークダウが序盤から買い先行も米10年債利回り低下からドル高には向かわず、金にとって追い風となった。
しかし翌19日の引け後に米連邦公開市場委員会から声明文の発表があり、ドル高警戒感から利食い先行の動きもあり、時間外取引の高値1254.5ドルを抜けず、上値は重く推移した。 ドル建て現物価格が1250ドルの節目が抵抗線となっていることも、先物市場で上値圧迫要因となった、