1月17日
投資被害について
ニューヨークダウ141ドル高、好調な大手行決算を好感
米国株式相場は上昇。ダウ平均は141.57ドル高の24207.16、ナスダックは10.86ポイント高の7034.69で取引を終了した。
大手行が相次いで予想を上回る10-12月決算を発表して買いが先行。引き続き不透明感は拭えないものの、英議会ではメイ内閣不信任案が僅差で否決されたほか、米連邦政府の閉鎖解除に向けて政府高官や一部議員が大統領への働きかけを強めていることへの期待感から緩やかに上昇する展開となった。
16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円09銭で引けた。
米国の住宅関連指標が予想を上回ったことを受け米債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢になったほか、メイ英内閣が不信任を回避、また、米大手金融の好決算を受けて投資家心理が改善し、リスク選好の円売りも優勢となった。
ニューヨーク原油先物2月限は小幅続伸、原油2月限終値は52.31ドル、プラス0.20ドル。
先週の通商協議以降、米中貿易戦争に対する警戒感がやや後退していることや、中国の景気刺激策に対する期待もあって、世界的な景気減速による石油需要の下振れ懸念が和らいでいる。昨年末の急落以降、米株式市場では戻りが続いている。
ただ、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報で、石油製品の在庫が積み上 がっていることや、米原油生産量が過去最高水準を塗り替えたことは圧迫要因。足元米国の石油製品需要は強くなく、製油所が十分に稼働していることから、ガソリンやヒーティングオイルを含む留出油の在庫は増加を続けている。米原油生産量は日量 1190万バレルと過去最高水準を更新した。昨年末にかけて原油価格は急落したものの、シェールオイルを中心とした米国産原油の増産基調に変化は見られない。
米国で政府機関の閉鎖が長引いていることも懸念要因。一時帰休している公的機関の職員が失業者とみなされるほか、給与支払いが行われていないことから、雇用関連の経済指標には悪影響が現れてくる。メキシコとの国境に壁を建設する問題を巡って、トランプ米大統領と野党・民主党の対立は続いている。
英国の欧州連合からの離脱に関して、英政府はEUと合意した離脱案について英議会の承認が得られず、秩序ある離脱は立ち往生している。離脱の見通しが立たず、企業の設備投資が見送られることは欧州経済の足を引き続き引っ張っている。
ニューヨーク金先物2月限は反発、金2月限終値は1293.80ドル、プラス5.40ドル。
金2月限は、反発。
時間外取引では1287.6~1292.5ドルのレンジで推移、前日比0.2ドル高の1288.6ドルとなった。2月限は、高寄りしたのち、押し目買いが入って堅調となった。ただ欧州時間に入ると、ユーロの上値の重さを受けて上げ一服となった。
英国の欧州連合協定案が前日、英議会で否決されたが、英ポンドが上昇するなどし、先行き不透明感が残る。EU当局者は離脱延期の可能性を検討しており、今後の協議の行方を確認したい。またこの日は英内閣不信任案が否決された。一方、ユーロは景気減速懸念が残るなか、戻りは売られやすい。ただ安値付近では買い戻されて下げ一服となり、金の下支え要因となった。