3月7日
投資被害について
ニューヨークダウ133ドル安、米景気減速への警戒感が広がる
米国株式相場は下落。
ダウ平均は133.17ドル安の25673.46、ナスダックは70.44ポイント安の7505.92で取引を終了した。12月貿易赤字が10年ぶりの高水準となり、寄付き後から下落する展開となった。経済協力開発機構が世界経済見通しを再び下方修正したほか、地区連銀経済報告では、多くの地域で景気減速が指摘され、軟調推移となった。
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円77銭で引けた。
経済協力開発機構が世界経済の成長見通しを引き下げ、リスク回避的な取引が広がった。2月米ADP雇用統計は予想を下回り、12月米貿易赤字は予想以上に拡大したことも嫌気された。ただ、この日公表された米地区連銀経済報告の内容は想定内だったことから、リスク回避のドル売りは一服した。
ニューヨーク原油先物4月限は弱含み、原油4月限終値は56.22ドル、 0.34ドル安。
米エネルギー情報局が発表した週報で、米原油在庫が大幅に増加したことが重しとなった。原油の輸入拡大と輸出減少が在庫を押し上げた。米製油所の稼働率は2週連続で上昇し、原油消費量はやや増えたものの、取り崩し圧力は限定的。季節的に製油所稼働率は低水準にとどまっている。米原油生産量は日量1210万バレルと過去最高水準を維持した。
米中通商協議の楽観論はあるが、続報が途絶えていることは重しとなっている。米株式市場は軟調に推移。週末の報道によると、今月末にも米中首脳会談が行われ、敵対的な関税引き下げに向けた合意が結ばれる可能性があるものの、中国で全国人民代表大会が始まっているなかで、具体的な内容の報道は続いていない。
石油輸出国機構を中心とした産油国が日量120万バレルの協調減産を行っていることは支援要因。来月のOPEC総会で減産継続が支持された後、6月の会合でも減産継続で合意するとの見方がある。ただ、米国がイランやベネズエラに経済制裁を続けているなか、OPECは供給水準を設定しにくい。
ニューヨーク金先物4月限は反発、金4月限終値は1287.60ドル、2.90ドル高。
ポンペオ米国務長官の発言を受けて米中の通商協議に対する楽観的な見方が後退し た。一方、欧州中央銀行が7日の理事会で新たな刺激策を準備していることを示すとされた。2月の全米雇用報告は事前予想を下回ったが、前月分が上方修正された。一連の材料をこなすなか、ドル高が一服し、金の下支えとなった。