3月14日
投資被害について
ニューヨークダウ148ドル高、経済指標を好感
米国株式相場は上昇。
ダウ平均は148.23ドル高の25702.89、ナスダックは52.37ポイント高の7643.41で取引を終了した。2月生産者物価指数が予想を下振れ、インフレ懸念が後退したほか、堅調な1月の耐久財受注や建設支出が好感され、買いが先行。英下院で合意なきEU離脱を巡る採決が否決されるとの見方が強まり、終日堅調推移となった。大方の予想通り、同採決はマーケット終了直前に否決された。しかし、航空機メーカーのボーイングの旅客機事故を巡り、トランプ大統領が「737MAX」の運航停止を命じた後、ダウは上げ幅を縮小した。
13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円10銭で引けた。
米国の2月生産者物価指数が予想を下回ったため、米債利回りの低下に伴うドル売りが優勢となった。また、トランプ大統領が米中貿易協定で合意を急がない姿勢を示したことから、リスク選好のドル買い・円売りは後退した。
ニューヨーク原油先物4月限は大幅続伸、原油4月限終値は58.26ドル、1.39ドル高。
米エネルギー情報局が発表した週報で、原油やガソリンの在庫が減少したことが手がかりとなり、年初来高値を更新した。季節的に製油所稼働率が87.6%と低水準で推移しているほか、需要が上向いていることから、例年のようにガソリン在庫は急速に減少を続けている。原油在庫も減少したが、先月から水準の変化は乏しく、石油製品の減少のほうが目立っている。
最近の米石油在庫減少について、石油輸出国機構を中心とした産油国が行っている日量120万バレルの協調減産が効果を発揮し、米国の需給がひっ迫気味に推移している証として受け止められている。サウジやロシアなどOPECプラスは現行の減産を少なくとも6月まで継続するとみられており、今後も需給はひっ迫気味となる見通し。米国のガソリン需要は季節的にさらに拡大していく。米原油生産量は前週比10万バレル減の日量1200万バレルだった。
先週からベネズエラで大規模停電が続いていることも支援要因。ただ、ブルームバーグの報道によると、すべての輸出港は稼働を再開し、石油タンカーへの積載が再開したと伝えられている。
ニューヨーク金先物4月限は続伸、金4月限終値は1309.30ドル、11.20ドル高。
英下院が欧州連合離脱案を否決し、先行き懸念が高まった。この日は「合意なき離脱」は否決され、離脱延長が見込まれているが、交渉の行方は不透明で先行き懸念が残っている。一方、2月の米生産者物価指数は前月比0.1%上昇と事前予想の0.2%上昇を下回った。ただ米耐久財受注は前月比0.4%増加と好調な内容となった。