4月4日
投資被害について
ニューヨークダウ39ドル高、米中貿易交渉の合意期待高まる
米国株式相場は上昇。
ダウ平均は39.00ドル高の26218.13、ナスダックは46.86ポイント高の7895.55で取引を終了した。米中貿易交渉の合意が近いとの報道を受けて、アジア・欧州株がほぼ全面高となり、米国株も買いが先行。一方で、3月ADP雇用統計が1年半ぶりの低調な伸びとなったほか、ISM非製造業景況指数も予想を下振れ、上値の重い展開となった。
3日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円47銭で引けた。
米国3月ADP雇用統計が予想を下回ったためドル売りが優勢となったが、米中閣僚級の通商協議が再開されており、協議の進展を期待したリスク選好のドル買い・円売りに下値が支えられた。
ニューヨーク原油先物5月限は伸び悩み、原油5月限終値は62.46ドル、0.12ドル安。
米エネルギー情報局が発表した週報で、原油在庫が市場予想に反して増加したことが重しとなった。ガソリンの需要期に向けて製油所は稼働率を高める時期に入っているものの、本格的な増産体制にはまだ入っておらず、原油消費量は増えていない。米製油所稼働率は86.4%と低水準だった。米原油生産量が日量1220万バレルと過去最高水準を更新したことも重し。シェールオイルを軸とした増産が続いている。
EIA週報で、米原油輸入量は日量676万3000バレルと引き続き低水準だっ
た。石油輸出国機構を中心とした産油国が減産を続けているほか、米国がイランやベネズエラに対して制裁を行っていることで輸入が圧迫されている。石油製品需要は日量1999万8000バレルと節目の同2000万バレルを下回っており、やや低調だった。ガソリン需要の4週間移動平均線は上向いているが、前年の水準を下回って推移している。
米中通商協議が最終合意に向かって前進したと英FTが報道したことは相場の下値を支えた。ただ、3月の米ADP雇用者数の伸びは鈍化したほか、同月の米ISM非製造業景気指数は低下しており、米経済の不透明感は根強い。
ニューヨーク金先物6月限は横ばい、金6月限終値は1295.30ドル、0.10ドル安。
米中の通商協議に対する期待感が強まり、リスク選好の動きとなった。金はユーロ高が支援要因となる場面も見られたが、株高に上値を抑えられた。一方、全米雇用報告や米ISM非製造業総合指数が弱い内容となったことは下支え要因である。