4月9日
投資被害について
ニューヨークダウ83ドル安、利益確定の売りが広がる
米国株式相場はまちまち。
ダウ平均は83.97ドル安の26341.02、ナスダックは15.19ポイント高の7953.88で取引を終了した。前週の株価上昇を受けて、利益確定の売りが先行。S&P500やナスダック総合指数は、引けにかけて上昇となったものの、今週から始まる1-3月期決算発表や英国のEU離脱協議を見極めたいとの思惑から上値は限られた。ダウは、航空機メーカーのボーイングの業績懸念が重しとなり下落した。
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円50銭で引けた。
良好な米3月雇用統計を受けて年内利下げ観測は後退したこと、入札を控えて米国債利回りはやや上昇していることから、ドル買い・円売りが優勢となった。
ニューヨーク原油先物5月限は続伸、原油5月限終値は64.40ドル、1.32ドル高。
先週末に発表された米雇用統計で世界的な景気減速懸念がやや後退していることや、石油輸出国機構を中心とした減産、米国のイラン・ベネズエラ制裁による供給減に加えて、リビアで武力衝突が続いていることが相場を一段と押し上げた。需要期の供給不足が警戒されているなか、リビアの供給不安が高まっていることは相場を刺激している。
リビアのほぼ大半を支配するハフタル司令官は、国際的に認められた暫定政府があるトリポリ付近で戦闘を激化させており、原油の供給途絶が警戒されている。トリポリ国際空港を巡って、ハフタル司令官が率いるリビア国民軍と暫定政府側の部隊の衝突が激しくなっているもよう。沿岸部にあるミティガ国際空港にLNAが空爆を行っているとの報道もある。ただ、パイプラインや製油所、輸出港など石油関連施設で被害が発生しているとの情報は今のところない。
OPEC月報によると、2月のリビアの生産量は日量90万6000バレル。イランやベネズエラとともに、現在行われている協調減産からは除外されている。
国連がリビアの暫定政府側を支援している反面、ハフタル司令官の東部政府側はエジプトやアラブ首長国連邦、ロシアに支持されている。米国を中心に各国の動きが注目されている。
ニューヨーク金先物6月限は続伸、金6月限終値は1301.90ドル、6.30ドル高。
米中の通商協議に進展が見られたが、アジア株が下落したことやドル安が支援要因となった。一方、リビアの首都トリポリ近郊での軍事衝突が伝えられたが、米株価の下値が限られたことから金の買いは続かず、上げ一服となった。