4月11日
投資被害について
ニューヨークダウ6ドル高、利上げ凍結が続く公算
米国株式相場は上昇。
ダウ平均は6.58ドル高の26157.16、ナスダックは54.97ポイント高の7964.24で取引を終了した。3月消費者物価指数が予想を下振れ、利上げ凍結が長期化するとの見方から買いが先行したものの日中は小動き。注目のFOMC議事録では、米国や世界経済の先行き不透明感やインフレ圧力の緩和を受けて、大半の当局者が年内利上げを見送る方針を支持したことが示され、引けにかけて緩やか上昇する展開となった。
10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円01銭で引けた。
米3月消費者物価コア指数が予想を下回ったことや、米国債利回りの低下に伴うドル売りが優勢となった。
ニューヨーク原油先物5月限は反発、原油5月限終値は64.61ドル、0.63ドル高。
米エネルギー情報局が発表した週報で、原油在庫が増加したことはあまり材料視されず、ガソリン在庫の急激な減少が続いていることが相場を押し上げた。米国は夏場に向けた需要期に入っている。前年割れが続いていたガソリン需要の4週間移動平均は日量936万8000バレルまで増加し、前年の水準を上回った。
原油在庫の増加は輸出が減少したことや、製油所稼働率が目立って上向いていないことが背景。製油所稼働率は87.5%と引き続き低水準。米原油生産量は日量1220万バレルと過去最高水準を維持した。
石油輸出国機構が発表した月報で、ベネズエラの3月の生産量が前月比28万9000バレル減の日量73万2000バレルとさらに落ち込んだことも支援要因。米国の制裁が背景。米国はイランにも制裁を行っているが、最近数ヶ月間のイランの減産幅は限定的。3月の同国の生産量は前月比2万8000バレル減の日量269万8000バレルだった。一方で、OPECが2019年の世界の需要見通しを前年比・日量121万バレル増に下方修正したことは重し。従来は同124万バレル増だった。
リビアで戦闘が続いていることや、OPECが少なくとも6月まで協調減産を維持することは引き続き相場を支えた。ただ、6月以降の減産幅や減産期間を巡ってOPEC側とロシアの認識は未だ一致していないもよう。
ニューヨーク金先物6月限は続伸、金6月限終値は1313.90ドル、5.60ドル高。
ユーロ安が圧迫要因となる場面も見られたが、世界的な貿易摩擦に対する懸念が強く、米国債の利回り低下などを背景に押し目を買われた。一方、米連邦公開市場委員会会合議事要旨では、年内の利上げ予想が中央値でゼロになった。