4月12日
投資被害について
ニューヨークダウ14ドル安、決算発表を控えて様子見ムード
米国株式相場は下落。
ダウ平均は14.11ドル安の26143.05、ナスダックは16.88ポイント安の7947.36で取引を終了した。3月生産者物価指数が予想を上振れたほか、週間新規失業保険申請件数が49年ぶりの低水準となり、買いが先行。しかし、明日から本格化する1-3月期決算発表を見極めたいとの思惑から小幅下落となった。
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円65銭で引けた。
米3月生産者物価指数が予想を上回ったほか、米週次失業保険申請件数は20万件を下回るなど良好な結果受けて、利下げ観測は一段と後退した。米30年債入札結果を受けた債券利回りの上昇に伴いドル買いが優勢となった。
ニューヨーク原油先物5月限は反落、原油5月限終値は64.61ドル、0.63ドル高。
原油高が続いた場合、石油輸出国機構は7月以降に増産を実施することを検討している。ロイター通信が関係筋の話として伝えた。ベネズエラやイランの生産量減少が続くなか、OPECがロシアなどと協調減産を継続すると、引き締めすぎるリスクが高まるという。現在、OPEC加盟国と非加盟国は日量120万バレルの減産を行っている。6月25~26日に総会が行われる予定。来月19日には共同閣僚監視委員会も行われる見通し。
OPEC月報によるとベネズエラでは減産が続いており、節目の日量100万バレルを下回った。米国による制裁の影響があるほか、経済危機でベネズエラ国営石油会社の老朽化した石油関連施設に対する設備投資が不足している。食料品、飲料、医薬品など生活必需品だけでなく、電力の供給が不安定となっていることも石油生産の障害となっている。
米国のイラン制裁の行方によっては供給が一段と絞られることも、OPECが増産を検討する背景。現在、米国はイランに対する石油制裁を一時的に緩和しているが、180日間の猶予期間は来月終了する。
リビアやアルジェリアで生産の下振れリスクもある。リビアではハフタル司令官が率いるリビア国民軍が国民合意政府に攻撃を仕掛けており、GNAの首都であるトリポリ付近で戦闘が続いている。アルジェリアでは大統領選の実施が決まったが、抗議デモが収束しない。リビアとナイジェリアで生産障害は今のところ発生していないが、両国の生産量の合計は日量200万バレル超と規模が大きい。
ニューヨーク金先物6月限は反落、金6月限終値は1313.90ドル、5.60ドル高。
強い米経済指標を受けてドル高に振れたことが圧迫要因になった。米新規失業保険申請件数は約49年半ぶりの低水準に改善、3月の米卸売物価指数は前月比0.6%上昇と、2018年10月以来の大幅な伸びとなった。