5月15日
投資被害について
ニューヨークダウ207ドル高、貿易摩擦への警戒感が和らぐ
米国株式相場は上昇
ダウ平均は207.06ドル高の25532.05、ナスダックは87.47ポイント高の7734.49で取引を終了した。トランプ大統領が6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域首脳会議で、米中首脳会談を予定していることが報じられたほか、同氏が米中協議の合意に自信を示し、貿易摩擦問題への懸念後退から買いが先行。昨日の株価下落を受けた買い戻しの動きも広がり、終日堅調となった。
14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円62銭で引けた
米中貿易摩擦に関して、トランプ米大統領が「小競合いに過ぎない」と指摘したほか、協議は決裂したわけではなく、良好な対話が続いていると、市場の鎮静化に努めたため、株高に連れリスク回避の円買いは後退した。米国債券利回りの上昇でドル買いも再燃した。
ニューヨーク原油先物6月限は反発、原油6月限終値は61.78ドル、0.74ドル高
アラブ首長国連邦の沖合でサウジアラビアのタンカーが妨害行為の標的となったことに続き、サウジの石油施設に爆発物を搭載したドローンによる攻撃があったことから、中東の地政学的リスクが高まった。
攻撃を受けた石油施設の1カ所では火災が発生したものの、まもなく鎮火した。生産や輸出に影響はない。サウジのファリハ・エネルギー相はテロ行為として非難してる。イエメンのシーア派武装組織「フーシ派」が攻撃を実施したと発表した。フーシ派はイランが支援しており、弾道ミサイルなども用いてサウジに繰り返し攻撃を仕掛けている。
2015年からイエメンでは内戦が続いており、フーシ派は同国西部を実行支配している。イエメンはサウジとイランの代理戦争の舞台。米国は制裁を課しつつイランの軍事的な動きに目を光らせており、中東の緊迫感が増している。
米国と中国が通商協議を継続することも支援要因。米国は中国からの輸入品に対する敵対的な関税を引き上げ、中国は応酬する構えで、貿易戦争が激化していく見通しだが、協議が決裂するような事態には至っていない。来月大阪で行われる20か国・地域首脳会議でトランプ米大統領と習近平・中国国家主席が会談を行う見通し。
ニューヨーク金先物6月限は反落、金6月限終値は1296.30ドル、5.50ドル安
時間外取引では、序盤に4月11日以来の高値となる1304.2ドルをつけた。しかし、早々に値を削り、アジア株の下げ渋り感、欧州株の反発を背景に株安に対するヘッジ買いが後退し、1300ドル割れとなり、小反落となった。
日中取引では、押し目を買われ一時1300ドルを回復したが、米株の反発、ドル堅調から売り圧力は強く、中盤にジリ安となり、1294.3ドルまで軟化した。終盤の戻りは限られ、軟調に引けた。
前日は取組高が大幅増となり、新規買い資金の流入を感じさせたが、14日は利食い
売り先行ムードとなった。