5月16日
投資被害について
ニューヨークダウ115ドル高、輸入自動車への追加関税措置を先送り
米国株式相場は上昇
ダウ平均は115.97ドル高の25648.02、ナスダックは87.65ポイント高の7822.15で取引を終了した。4月小売売上高が予想外のマイナス成長となり、売りが先行。その後は、トランプ米大統領が輸入自動車に対する関税引き上げを巡る判断を最大6ヶ月間延期するとの報道が好感されたほか、米中協議への楽観的な見方から上昇に転じた。
15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円59銭で引けた
米国や中国のさえない経済指標を受けて、世界経済への懸念が強まり、リスク回避の円買いが優勢となった。その後、トランプ米政権が制裁関税に関して態度を軟化させたことから、リスク選好の円売り・ドル買いが再燃した。米国政府が欧州車に対する制裁関税の実施を6カ月ほど延期させる方針だと報道されたことや、メキシコやカナダに対する制裁関税の解除を検討していると報じられた。
ニューヨーク原油先物6月限は小幅続伸、原油6月限終値は62.02ドル、0.24ドル高
中東の地政学的なリスクが高まっていることが相場を押し上げた。サウジアラビアのタンカーや石油施設が攻撃を受け、この背後にイランの存在が疑われていることが緊張感を高めている。石油輸出の要所であるホルムズ海峡で衝突が始まると、石油輸出が滞る可能性が高い。
米国は経済制裁によって敵視するイランを追い詰めており、両国の関係性は緊迫化している。米国はイランの生命線である原油輸出をゼロにしようとしている。イランとしては米国が要求する核や弾道ミサイル開発の停止に応じる見通しはなく、制裁に終わりは見えない。イラン情勢が緊迫化しているなか、米政府は在イラク公館の緊急要員を除く全職員に国外退去を命じた。
米エネルギー情報局が発表した週報で原油在庫は2017年9月以来の高水準を更新したが、あまり材料視されていない。製油所への原油投入量は昨年並みの水準へ増加している一方で、原油輸入量が拡大したことが在庫を押し上げた。ただ、米原油生産量は日量1210万バレルとやや伸び悩んでいるほか、原油輸出量は日量334万7000バレルと堅調だった。
国際エネルギー機関が発表した月報では、2019年の需要増加見通しが9万バレル下方修正され、日量130万バレル増まで引き下げられた。ただ、特に材料視されていない。3月の経済協力開発機構加盟国の石油在庫は前月比2580万バレル減の28億4900万バレルだった。
ニューヨーク金先物6月限は小幅高、金6月限終値は1297.80ドル、1.50ドル高
株高が圧迫要因となったが、米中の経済指標が事前予想を下回ったことが支援要因となった。ただトランプ米大統領が輸入車に対する追加関税導入の判断を最大6カ月先送りする見通しと伝えられたことが上値を抑える要因になった。