6月6日
投資被害について
ニューヨークダウ207ドル高、利下げ観測が強まる
米国株式相場は上昇
ダウ平均は207.39ドル高の25539.57、ナスダックは48.36ポイント高の7575.48で取引を終了した。5月ADP雇用統計が予想を大幅に下振れ、米連邦準備制度理事会による利下げ期待が強まり、買いが先行。地区連銀経済報告では、前回に比べて米経済が広範に拡大したことが指摘され、堅調推移となった。
5日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円45銭で引けた
米国の5月ADP雇用統計は予想外の小幅な増加にとどまったことを嫌って、ドル売りが優勢となった。その後発表された米国の5月ISM非製造業景況指数は予想外に4月から改善したことや、米連邦準備制度理事会が公表した米地区連銀経済報告で全米12地区ほぼ全てが経済活動の拡大を報告したことを背景に、連邦公開市場委員会による利下げの論拠が弱まったとの見方からドルのショートカバーが強まった。
ニューヨーク原油先物7月限は大幅反落、原油7月限終値は51.68ドル、 1.80ドル安
米エネルギー情報局が発表した週報で、原油や石油製品の在庫が増加したことが需要の弱含みを警戒させた。グラスリー米上院議員が「メキシコへの関税発動はないだろう」と発言したことや、下向きの米ISM非製造業景気指数が上昇したことは景気懸念を後退させ、米株式市場を押し上げたが、原油相場はさえない需給動向を警戒しつつ神経質な展開が続いている。
米エネルギー情報局週報で、米原油在庫は2017年7月以来の高水準まで拡大。原油と石油製品の在庫の合計は2017年9月以来の水準まで積み上がっている。
米原油生産量が日量1240万バレルと過去最高水準を塗り替えたことや、輸入が拡大したことが原油在庫を押し上げた。需要期に入っていることで製油所稼働率は91.8%まで上向いているが、製油所への原油投入量は昨年の水準を下回っている。石油製品需要の4週間移動平均は日量2001万1000バレルまで水準を切り下げており、昨年の同じ時期よりも弱い。夏場の需要期に入っているにも関わらず、ガソリン需要が盛り上がらないほか、その他の石油製品需要もやや低調。
ニューヨーク金先物8月限は続伸、金8月限終値は1333.60ドル、4.90ドル高
米連邦準備理事会の利下げ観測が支援要因となった。この日は米連邦準備理事会のブレイナード理事が、米経済成長の維持に必要なら、連邦準備理事会は金利を調整する用意があると述べた。一方、全米雇用報告で民間部門雇用者数が2万7000人増と市場予想の18万人増を大幅に下回ったが、米ISM非製造業総合指数は56.9と事前予想55.5を上回った。米ホワイトハウスのナバロ大統領補佐官は、対メキシコ関税が発動されない可能性があるとの認識を示しており、ドルを買い戻す動きが出た。